京極夏彦『どすこい(仮)』(集英社) を読了。はじめからおわりまで、 徹頭徹尾これ「おすもうさん」づくしという、とんでもないバカ短編集。 収録されている各短編は、以下のタイトルから容易に想像できるように、 人気小説のパロディである……しかし、やっぱり力士だらけで訳がわからない。
『四十七人の力士』 | 新京極夏彦 |
『パラサイト・デブ』 | 南極夏彦 |
『すべてがデブになる』 | N 極改め月極夏彦 |
『土俵 (リング)・でぶせん』 | 京塚昌彦 |
『脂鬼』 | 京極夏場所 |
『理油 (意味不明)』 | 京極夏彦 |
『ウロボロスの基礎代謝』 | 両国踏四股 |
原作を読んでいようがいまいが関係なく、バカバカしくて面白いのは、 これは確か。めちゃくちゃ分厚くて重い装丁が気にならないなら、 暇潰しにはもってこいです。書店で現物を手にすればばわかるが、本当に重い。
見沢知廉『囚人狂時代』(新潮文庫) を読了。 新右翼リーダーだった著者の、12 年の長きに渡る獄中体験を綴った書。 昨年読んだ『天皇ごっこ』もそうだが、この人の作品を読むとまず、 「絶対に刑務所なんか入りたくねぇ」と思ってしまう。 長期刑務所の異常で理不尽な日常生活が、多岐に渡って詳細に記述されているが、 その描写は恨み辛みの感情に流されることは決してなく、 むしろ逆に明るく滑稽で、思わず笑ってしまう。この本は著者自身が 「この作品は、本当に楽しんで書いた」(あとがき)と述べているのにならって、 苛酷だった刑務所内での生活を著者自身になったつもりで、 遠く懐かしく思いながら読み進めるべきでしょう。著者に感情移入できてはじめて、 刑務所の実態が改めてよくわかってしまう、そんな作品。
意味なく早起きしたので、フジテレビの『報道 2001』を見たりする。前半は、 新潟の警察不祥事に関して。僕としてはやはり、 警察庁が最初に「引責辞職したのでお咎めなし」とやってしまったのが、 一番まずかったんじゃないかと。接待麻雀云々とか、その後の恥の上塗りとかは、 もうおまけみたいなもん。
やっぱりあの位の地位にいるお役人なら、 ああいう批判を受けてしまったらすぐに、 それなりに厳しい責任をとるべきだったでしょうね (批判を受けなければよかった、というものでもないが)。 上に立つものがしっかりしないと、下がたるんでしまうのは、こりゃ当然。 しかしこういう時には大抵、「自らを省みれば、 彼らをそんなに厳しく非難できやしないでしょう」なんて仰る方がいますな。 そりゃあ僕自身でもそうは思うが、そんなことを皆が言い出したら、 最後に責任をとるのが誰なのかわからなくなってしまう。やっぱり偉い人は、 こういう時には腹を切る位じゃないと。
しかし逆に考えると、 警察庁は最初にちょっと厳しすぎる処分を下しておけばよかったのかも。 「一同、切腹を申しつける」なんてやったら、マスコミは揃って、 「それはやりすぎなんじゃないのか」なんて変に同情するのに。 やっぱ、そりゃないか。
番組の後半は、インターネットビジネスとか日本激変とか言いつつ、 結局は前半に輪を掛けて益体も無いお話ばかり。でも、 その中でどうしても気になって仕方なかったのが、 所謂「英語の公用語化」問題。これ、僕としては、全く理解に苦しむばかり。 なんでそんなことやらにゃならんのよ。 番組中では「第二公用語」なんていって、ちょっとトーンを弱めていたけど、 結局は同じこと、というか余計酷い。日本人の 100 % が日本語を使えるんだから、 こんな狭い国内で公用語を複数設ける必要なんて全くないはずなんだが。 しっかし英語を公用語化するなんて、GHQ ですらやってないようなことを、 なんで自ら望んだりするかね、しかも今頃になって。
やっぱり最大の疑問は、「なんで日本人皆が、 英語を話せる必要があるのか」ということ。日本で普通に生活している以上、 公用語レベルの英語を話す必要なんて、ほとんど無いに決まっている。 逆に仕事やらなんやらで、「どうしても英語を喋れなきゃ、洒落にならん」 ってな状況に追い込まれた場合、 こいつは自分自身で勝手に英語をマスターするに決まっている。 あるいはダメなままかもしれんけど、そういう場合は仕方ない……とにかく、 日本人全体の英会話レベルを底上げしようなんて阿呆なことを考える前に、 もっと他にやらねばならんことがあるはずだ。
VAIO 505 を S 野崎さんに返すため、久々に某 CSL へ。 いまさら初代 505 を返却されても、どうにも使いようがないという噂もあるが。 塩 N 崎さんも、「え、もういいの?」と言ったくらいだし。でも今返さねば、 それじゃいつ返すんだ、ってことになる。筋はある程度は通さねば。
既にバイト勤務表が存在しない (これはある程度予想できていたことではあるが)ため、 働いても給料どころか交通費さえ出ないにもかかわらず、バイト仕事の後始末 (netatalk 設定メモ書き、などなど) を済ませる。多分、 もう僕がやることは特に残っていないだろう。 その後渋谷で飲んで、へろへろになりながら帰宅。
大学院棟の掲示板を眺めているうちに、自分の名前を発見してしまう。 ということで、修士修了がこれ決定とあいなって、 めでたくもあり、めでたくもなし。
S 谷パパ、帰朝す。半年間の刑期、もといお仕事、 お疲れさまでごわす……ご、ごわす? というわけで帰朝祝いに焼肉パーティ。
xemacs + mew で文章が「~~~~~~~~」となって読めないという問題を解決すべく、 フォント追加を試みる。GNU の intlfonts インストールに関しては、 FreeBSD BariBari Install Page!! の 「X のフォントをプラスしよう」に詳しく書かれているので、これにならってやってみる。 ただし日本語しかいらない、というかあんまりディスクを無駄使いしたくないので、 FTP サイト (別にどこでもいいけど、僕は IIJ のサーバ を利用)から、 pub/GNU/intlfonts/intlfonts-1.2-split/Japanese*.tgz だけをダウンロードしてインストール。とりあえずこれで OK のようだ、イエィ。 ちなみに Japanese だけ選択してかつ、bdftopcf を使った後に圧縮してやると、 こんなに省スペース。ディスク貧乏症という噂もあるが。
[ohnishi@zero]$ du /usr/X11R6/lib/X11/fonts/intlfonts-1.2/ 4696 /usr/X11R6/lib/X11/fonts/intlfonts-1.2/bdf 9395 /usr/X11R6/lib/X11/fonts/intlfonts-1.2/ [ohnishi@zero]$
午後になって大学へ。S 本氏の論文発表練習につきあう。 うーむむむむむぅ…個人的には、 先日提出した自分自身の修論の出来具合が常に脳裏に浮かんでしまうので、 どうしても辛い突っ込みはやりたくないんだけど……でもある程度は、 厳しい意見を言わざるを得ない。杉 M 氏、頑張ってね。あと、R 師匠も。
『BSD magazine no.3』(ASCII) を購入。これだけ濃い内容の雑誌は、 最近ではめっきり少なくなったような気がする。ここ数年のことであるが、 以前は雑誌か書籍でしか得られなかった情報 ---- 例えば、 今流行りのソフトウェア紹介だったり、各種インストール特集など、 専門書にするほどじゃないけど、ある程度詳細にまとめられると便利な情報 ---- が、今じゃ WWW つつけば簡単に得られるようになってしまった。 もちろん『BSD magazine』に掲載されている内容も、 その多くは WWW やメーリングリスト等で収集可能なものではあるが (読み物的コラムや、「秋葉原焼肉屋夜話」は除く)、 しかしこの本 1 冊分の情報を個人で全て追いかけるのは、 仕事じゃない限りまず無理だろうな。そういう点ではなんとも不思議な情熱、 あるいは尋常ならざるパワーに満ち溢れた雑誌である。ちょっと高いけど。
今日から WIDE 合宿だが、僕は留守番。他に用事がある (そろそろ手を引こうと思いつつあるが、それは内緒だ) というのが公式な理由のつもりだが、 本当はワイン飲まされて酔い潰れるのが嫌なのだ。前回みたいに。 半年前はたしか、合宿で用意されていた総ワイン量の 5 % 程を 1 人で消費し、 そして翌日浜名湖の藻屑と消えたような記憶が。
故あって某所で、 MN128-SOHO SL11 と遊んで過ごす。説明書やリファレンスは、 なんかゴチャゴチャ小さい文字ばかりで読みづらいが、 本体の設定はあっけない程に簡単だ。このくらい簡単に扱えるようにしないと、 一般に広く売り出したりできんのだろうな、やはり。
……どうでもいいことかもしれんが、 駅のゴミ箱に手を突っ込んで新聞や雑誌を漁る方々よ、 あんたたち恥ずかしくないのか。 ロンドンブーツ 1 号 2 号じゃないけど、 「買ってから読め」と言いたい。
研究室に独り (自由律俳句ではない)。