2002 年 1 月 〜 3 月


2002/01/30

 ヤター、 遂に田中真紀子外務大臣が更迭されたよ……昨晩は嬉しくて独り自宅で祝杯をあげていたら、 ついつい飲みすぎてバスタブの中で寝てしまった (そのうち溺れ死ぬかも)。

 まあそもそも、外務大臣としては「かなり控えめな言葉で表現しても、 歴代最低」((C)福田和也 @『新潮 45』2001 年 7 月号) だったわけで、 いまさら遅きに失した感もあるが。 しかし今回の場合はこれまでの騒動とは異なり、塩爺らが言及しているように 「NGO に対するアフガン復興会議への出席拒否を、 (鈴木宗男氏の関与の結果、なのは恐らく間違いないだろう) 外務官僚が大臣の裁可を仰ぐことなしに決定した」ことが最大の問題だったのだから、 田中大臣はこの点 (手続きの不備) だけを取り上げていればよかったのだ。 もしそうしていたならば (いまさらだが)、 初めて筋の通った外務省批判ができていたはずだったのに、 下手に野上事務次官の名前なんか出してしまって、 しかもこの自身の発言に延々と拘り続けたものだから、 結局自らの首をも切られる羽目になったわけで。

 これも所詮、「主婦の感覚」で政治をやっていた結果というに尽きるな (かなり前に田中氏が、 「台所をあずかる主婦の感覚を国政に!」 なんて支援者たちの前で叫んでいたのをテレビで見て以来、 僕はこのオバハンの言うことは全然信じていませんでしたけどね)。 もし彼女に信頼できる腹心が数人でもいたならば、そのうちの誰かが 「ここは野上事務次官の名前は出さず、慎重に」 なんてアドバイスをしていた可能性もあったのだろうが、 全く人望がない故の一匹狼では結局それもかなわぬこと。 とにかく今後は、二度と田中真紀子が大臣なんぞにならぬことを願うのみ。

 そう言えば、大橋巨泉参議院議員もいきなり辞職しやがったな、 半日しか話題にならなかった点では可哀想 (?) だけど。 大橋氏の辞職記者会見の場に何故か社民党の議員がこぞって現われ、 「辞めないで下さいよ」 なんて声を震わせて懇願していた TV 映像をつい見てしまったが……醜悪の一言に尽きる。 まあ、どうせやる気がないのならば、早く辞めるに越したことはないね。


2002/02/01

 午後 11 時過ぎに帰宅、留守電一件あり。家具屋曰く、 「明日の 9〜10 時頃、本棚をお届けする予定です」と。

……やばい、やばすぎる。今から夜を徹して大掃除を敢行せんければ、 とても本棚を置くスペースなど確保できん。 ウィスキーなんぞ飲みながら、 ゆっくり休んでいる余裕などないのだ (なら飲むな)。


2002/02/03

 昨日は結局徹夜を断念し、午前 7 時まで睡眠。 起床してからの 2 時間で何とか踏ん張って、 本棚を搬入するためのスペースのみ確保。 9 時過ぎに馬鹿でかい本棚 (約 70K 円也) が到着した後に、 退避させておいた大量の本をこれに詰め込む。これでほぼ半日仕事。

 ……最近ずっとデスクワーク中心で働いてきたから、 この程度の肉体労働で全身筋肉痛、特に腰が痛くてたまらん。 しかも一日しっかり休んだはずなのに、 今日になって疲れが余計に増してきた気がする……もう若くはないということか、 無念なり。


2002/02/04

 (まだ筋肉痛が、かなり残っている。)


 福田和也 著、『オバはん編集長でもわかる世界のオキテ』 (新潮文庫) を読了。 『新潮 45』に好評連載中 (?) の、 「オバはんでもわかる」シリーズを単行本化したもの。内容を一言でいうと、 著者とオバはん編集長その他との漫談形式を取った時事論評なんですが、 実はそんなことどうでもいいくらいの勢いで、装丁がきつい、キツスギル。 これはもう皆様方 (誰?) にも是非、 キーワード「オバはん」を頭に思い浮かべながら、 今すぐ書店の新刊文庫コーナーに出向いて頂いて、 実物を是非その目で確かめて欲しいくらいなのです (ほんとにすごい)。

 それはともかく、本書では昨年での米国テロ以降の時事問題を俎上にのせて、 どこまでが本当でどこまでが与太かようわからん話がテンコ盛りで、 まあ結構面白いのは確かです (あまり鵜呑みにしないほうがいいかも)。 しかし文庫化に際して大幅な加筆修正が行われており、 しかもそのうちの少なからずが初出執筆当時には知り得なかった情報の後づけであるのが、 『新潮 45』の連載をリアルタイムで読んできた僕としては、 どうも気になって仕方ない。まあ、本質的な問題ではないのかもしれないが、 でもこれによって初出時の文章における「これからどうなるのかは、 そりゃわからんけれども」といった緊迫感が、 幾許か削がれてしまったことは事実だと思う。


2002/02/06

 年が明けてからここ暫くの間、 「セキュリティ祭だよワショーイ」 のおかげでほとんど開店休業状態だ……安定したモノがなかなか出てこないぞ。 とか言って遊んでいるわけにもいかないので、 競合相手である (?) Linux 関連のリサーチを開始することに決定 (笑)。 個人的には、久々にリリースされた mDNkit をいろいろ試すのもありなんだけどなぁ。 おおっとその前に、最新のインターネットドラフトをキャッチアップせねば。 (しかし一体、何の話してんだか)


2002/02/14

 唐突だが、御奉公先のウォシュレット風トイレ (正式名称はなんだろう?)がお気に入りだ。 そりゃあ細かい不満を言い出せば、 それこそきりがないけど…… 例えば「誰だ、 便座をこんなに熱くしやがったのは / 水温を高くしやがったのは / 水流をこんなに強くしたのは / そもそも俺の前に用を足しやがった、 お前は一体何様のつもりだ」なんてね。 でも、これらの欠点を補って余りある程の利点を、 この便座は持っているのだ…すなわち、使用後の壮快感に他ならぬ。 これはもう、他の何モノにも替えがたい。 御奉公先的にも、 この壮快感を味わうことままならず、 尻にモノがはさまったような感じで仕事を続けられては、 それはそれでたまらんだろう……と勝手に想像してたりして。



2002/03/06

 花粉症になってしまいました。実は去年辺りから既に怪しかったのだが、 今週に入ってからかなり症状が酷くなった……鼻の粘膜は血まみれ、 目は痒い、顔や首筋の皮膚までも腫れてしまうという三重苦。 医者からも「これは花粉症ですね」との御墨付を頂いたということで、 これからはレッツアレルギーライフ、 とりあえずマスクは手放せません。週末になったら、空気清浄機を買いに行かねば。


2002/03/10

 空気清浄機を購入。ここ数日の間、 「やっぱり花粉症だったのかよ、ガタガタブルブル」といった感じで、 窓を開けたり外に洗濯物を干したりなんて大胆なことは、 とてもとても恐くてできなかったのだが、 これでようやくひと安心だな (やや大袈裟)。


 明日は鈴木宗男議員の証人喚問だ、 激しく祭の予感がするぜ……っていやそんな何を今さら、 ここ一ヵ月程ずっとそればかりだったっての。 まあ、こんな茶番を何時まで続けるんだよって話もあるだろうけど、 個人の利権にのみ動機づけられた北方領土二島先行返還論なんてクソ同然だし、 というわけで鈴木氏にはここらでそろそろ消えてもらいたいところだ。

 ……とはいっても、そんなこと本当に実現するのかどうかも疑わしいけど。 鈴木氏の両手が後ろに回るようなことがない限り、 例え離党あるいは議員辞職に追い込まれたとしても、 ある程度の影響力は保持し続けたうえでいずれ再起することは可能だろう。 これまで鈴木氏がいろいろ関与したと言われる数々の問題についても、 これらに直接関連した金銭の授受を認めることなどできそうにないわけで、 従って今回の証人喚問が元でパクられる可能性は、恐らくあり得ないだろうしね。

 まあ、今回の騒動の結果としては、 とりあえず「鈴木宗男総理」の可能性を排することができたなら、 だいたいそれでいいんじゃないのか、ってことで (それ以上は無理だよ、 所詮他人頼みでは)。


2002/03/11

 自宅から外へ一歩も出ない限りは、 昨日買ったコスモクリーナーのおかげで快適そのものなのですが、 出社後暫くすると、どうにも具合が悪くなってしまうのです (アレルゲンをある程度吸い込むと、顔が赤く腫れるのですぐにわかる)。 やっぱ通勤途中でタバコ吸うために暫しマスクを外すのが、いかんのかなぁ。 それとも社内でも外部からもたらされた花粉が、 ウヨウヨと大量に飛び回っているのか。 まあ、この程度はまだ我慢できるけれども、 それよりも医者に処方された薬を朝飲んだら、 午後になってから猛烈に眠くなるというのは、これはいかがなものか。


 帰宅後、テレビのニュースにて鈴木宗男氏の証人喚問を閲覧。 結局クリティカルヒットこそ出なかったものの、 さすがの鈴木氏もかなりお疲れの様子でしたな。こりゃあやっぱ、この先辛いかな。 ところで「そんなに金を集めてどうするんですか?」という質問があったけど、 もしここで鈴木氏が逆ギレして、 「金を集めて、何が悪いのか。お前こそカマトトぶるな」なんて答えてくれたならば、 下手すると鈴木リスペクトしてしまう可能性が 2 % 位は生じたかも知れんが……まあ、 もし本当にそう言ったところで、 ムネオハウスなんていかにもなモノが公になった時点で、 すっかり御里が知れちゃいましたからねぇ、南無阿弥陀仏。

 で、次は加藤紘一の番かよ……ああ、阿呆くさ。


2002/03/15

 今朝は花粉症の薬 (あまり眠くならないやつ) を処方してもらうために病院へ向かったのだが、 なんとそこは託児所と化していたのだった (集団検診か?)。 しかし赤ん坊という方々は、誰か一人が泣き始めてしまうと、 なぜか他の子どもたちまでもつられて泣き出しちゃうものなのね。 まあこりゃ仕方ないので、聞き流しモードに移行して待ち続けていたのだが、 何と自分を呼ぶ看護婦さんの声までも聞き流してしまったのことよ。


2002/03/17

 週末は具合が悪くなったので、深夜の買い出し以外には外へ一歩も出ず。


 鈴木宗男議員の自民党離党会見の映像を見た感想: 「なんでこの人は、 目からレモン汁を流しているのだろう? (器用だな)」

……というのは冗談として、 どうやら先の証人喚問での「北方領土不要論」スクープには、 実は致死量相当の毒が盛られていたということなのだが、ううむどうなんだろ。 僕には政府自民党、野党やマスコミも含めた誰もが全て、 ただの脊髄反射で「北方領土が必要ないとは、ナンテケシカラン」 と騒いでいるだけのようにしか見えないのだが。つまり、 何も頭使って考えちゃいないだろ、ってこと。

 本当に北方領土返還が必要だというのなら、 昨年森総理 (当時) が日露首脳会談後に「二島先行返還論」を漏らした時点で、 しっかり文句言っておくべきだっただろ、お前ら。 例えその当時は鈴木氏の圧力に直接的・間接的に屈せざるを得なかったとしても (国後島のムネオハウスの存在なんて、随分前から一部では話題になっていたぜ)、 果たして今そのことをお前ら自身が内省できているというのかね、 特にマスコミの方々よ。まあ、「マキコさんのおかげで」なんて言っているうちは、 到底無理な話だろうけど。

 しかしやっぱり、売国奴が国会議員やってちゃいかんよな、 他にも国賊は沢山いるかも知れんけど。


2002/03/19

 通勤中はマスク着用により花粉を完全防御、 しかし出社後マスクを取ってしまうと徐々に体調が悪くなってゆく。 これは一体どういうことだろうか。外を飛び回る花粉の量が多すぎるため、 屋内に侵入する花粉の量もこれに比例して増えるということなのか、 それとも今飲んでいる薬の効力が弱いのか (眠くならなくなったのはいいのだが)。 あるいはビルの空調がもろに外気循環だったりして。 そうじゃなくても、社内の空気がかなり乾燥しているのは確かだ (文字で書いてみると、なんか変だな)。


2002/03/20

 昨晩薬を飲むのを、 酔っ払ってうっかり忘れてしまった……今日死ぬかもしれません。


 社内でもマスクを常時強制着用 (?) したおかげで、 なんとか死なずに済みました。しかし口元は蒸れるし、 ゴム紐のせいで耳が痛い。ついでに肩も凝ってくるし、もうたまらんわい。


2002/03/21

 外は春の嵐。ううむ、いくらなんでもこの風はキツすぎるよ。 というわけで家から一歩も外へ出ず、 飯も一食だけという極めて低燃費モードでやり過ごす。 とりあえず、サッカーの日本 vs ウクライナ戦だけは見ておきましたが。 まあ、とりあえず勝ててよかったんじゃないでしょうか。


 谷田和一郎著『立花隆先生、かなりヘンですよ』(洋泉社) を読了。 現在の立花隆がどれだけデタラメかということは、 この本一冊を読めばよく分かる。 立花隆の正体が神秘主義者・オカルティストであるという見解は、 既に宮崎哲弥氏などが言及していたことだったので、 僕はこのこと自体にはあまり驚かなかったけどね。どうでもいいことだが、 本文中に立花氏の著作からの引用文が多いのは仕方ないとして、 そのやり方がややくど過ぎるのが気になる。 カットアンドペーストの繰り返しかいな?(安易だな)


2002/03/22

 榎本俊二著 『GOLDEN LUCKY 完全版 上巻 1989-1991』 (太田出版) および、『しりもも SHAKE』(講談社) を読了。 ああ、やっぱり『ゴッキー』はええのう。 数年前に読み返したいと思った時には既に絶版だったのだが、 今こうして完全版として手にいれることができる日が来ようとは……まさに 「ホマイリー」ですな。 『しりもも』の方は、エロ要素を抜いた『えの素』って感じかな (それでもウンコばっかしや)。
(参考文献: 榎本俊二公認ファンサイト『えの素のえ』)


 独断と偏見のSF&科学書評 の 3/21 の 日記 で発見したこの間違い探し、 思いっきり引っかかってしまった……職場で思いっきり「うわぁあぁ!」 と叫んでしまったじゃないか、全く (おいおい)。


2002/03/23-24

 土曜日に通院。 医者に「今処方されている薬を飲むと昼過ぎに頭が痛くなる」と伝えたが、 「それは多分花粉のせいでしょう、ハハハ」とのこと。 眠くなるよりはましなので、同じ薬を新たに一週間分補給。 買物して帰った後は、日曜の夕食の買い出し以外には一切外出せず。


 辻元清美の進退なんて、別にどうでもいいや。 もし今回の政策秘書給与キックバック事件が明るみに出ていなかったとしても、 せいぜい社民党の党首どまりだからね。 少々うるさいけれど、別に居ても居なくても構わない。


2002/03/25

 昨晩糸ようじを使っていたら銀歯が取れてしまったので、 朝一で歯医者へゴー。実は数週間前にも銀歯が一つ剥がれ落ちていたので、 これもついでに (?) 取り付けてもらいました。 それにしてもいつの間にやら、都心でも自宅近辺でも桜が満開ですな。


 昨日は「辻元議員の進退には興味無し」と言ったものの、 彼女のこの期に及んでの悪あがき振り、 そしてそれに振り回される形でどんどんズタボロになってゆく社民党の在り様は、 やっぱり見ていて面白い。 しかし辻元議員が「クリーンなイメージの政治家」だなんて、 一体いつ誰が言い出したのやら。少なくとも僕は、 そう思ったことなど一度もないよ。実のところ鈴木宗男議員と比較してみたら、 相対的にクリーンな存在に見えていた、というだけのことなんじゃないか? (なんと表層的な)。まあそれも、ついこの間までの話だけどね。 もう彼女の政治生命は尽きたのだから、 いまさらクリーンも何もあったもんじゃないだろう。


2002/03/26

 御奉公先での花見に参加。小雨混じりであいにくの悪天候だったが、 花粉がほとんど飛んでいなかったので、個人的には全然オーケー。


 辻元清美が遂に議員辞職を決断したか。思っていたよりは早かったな。 辞職会見では「議員は辞めるが社民党には残り、 再起に向けて頑張る」と言っていたが、これ本気なのかしら。 もしそうだとしたら、少し怖いなぁ。


2002/03/27

 今日は結構いい感じの雨が降ってますな。以前は雨の日が大嫌いだったのだが、 花粉症になった今となっては、逆にこんなに嬉しい日はないね。 どうだ花粉どもよ、飛べるもんなら飛んでみやがれコンチクショー。


2002/03/29

 腹の調子が悪くてダウン。前からも後ろからも水が出る……(ばっちいな)。


2002/03/30

 昨晩は「朝まで生テレビ」を見ていたのだが、 およそ三分の一程経過したところで意識を失ってしまった。 んで、結局一番記憶に残っていたのは冒頭の、 「先週のサンデープロジェクトでは、 田原総一朗は辻元議員 (当時) を随分と庇っていたじゃないか」 という批判に対する田原氏自身の抗議、というか逆切れだったりして。 田原氏曰く、「新聞記者はまともな取材をしていないくせに、文句言うな」 とのことだが、しかしこれ実は、 辻元氏の番組出演が田原氏自身の努力の賜だという証拠を示したわけじゃないんだよな。

 そもそも、昔はともかく現在の田原氏は、 もはや真っ当な意味での「作家・ジャーナリスト」じゃないからね。 もし氏がジャーナリストとしての分を弁えているならば、 例えば自分の番組で「鈴木宗男さん、 反論あるなら今すぐ電話して!」なんて発言し、 名指しした相手を挑発しているかのように見せかけて実際には視聴者を煽っている、 といったような馬鹿げた真似などできるはずがない。


2002/03/31

 阪神タイガース、23 年ぶりの開幕 2 連勝。それはめでたいけれど、 まるで優勝が決定したかのように騒ぎ立てる阪神ファンの方々、 気が早過ぎます (まあ多分、小数派なんだろうけど)。 ちなみに高校野球の方は、最近泥臭いものを受け付けない体になったので、 ほとんど全くと言っていいくらい興味無し。


 呉智英 著『マンガ狂につける薬 21』 (メディアファクトリー) を読了。 『ダ・ヴィンチ』の連載を立ち読みすれば、どんなものかは大体分かるかと。 たまには変わったマンガの読み方を味わってみたい、という方にはお薦め (ちょっとしんどいだろうけど)。


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Takayoshi OHNISHI
ohnishi@sfc.wide.ad.jp