メディア環境基盤論

Internet as a Media

放送メディアとしてのWWW

先ほどのお話にもあったように、現在WWWはデータベースとしての機能よりも、むしろ放送の手段としての機能が重視される傾向にある。例えば、ユーザが情報を取りに来るという「プル型」と呼ばれる従来の情報獲得モデルよりも、むしろ興味のない視聴者にも無意識的に情報を配信できるような、ポイントキャストなどに代表される「プッシュ型」の情報配信モデルが注目されるようになってきている。

この様な変化は、商業的な視点から一方的に進められたように思われるが、 実はそういう力は視聴者となるユーザの側からの方が強いように思われる。現在のように肥大化したWWWの中から自分で苦労して情報を獲得するよりも、人に選んで与えられた方が楽だと考えるからであろう。

この様なプッシュ型情報配信において、最も重要な要素技術がストリーミング技術である。日本語では「連続再生技術」と訳されるこの技術は、視聴者にストレスなく情報をプッシュするために非常に適している。

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