メディア環境基盤論
WWWの現状
多様化するWWW(World Wide Web)
現在、WWWは広域データベースとしての役割よりも、むしろ情報を伝達するためのメディアとしての役割を強めている。
オリンピックのテレビ放送を見ながら、選手の経歴や選考会での成績を
ホームページで見ることができるという。これはアトランタを舞台に、米
インテルが開発したデータ放送方式「インターキャスト」の試験放送であ
る。
インターキャストとは、文字多重放送に用いる「電波のすきま」を使っ
て、インターネットのホームページと同じHTML形式のデータをテレビま
番組に送信するもの。データを受信するには専用ソフトが必要となる。
オリンピック関連の情報を流すのは、NBCインタラクティブメディア。
画面に映る選手の経歴、これまでの試合結果、細かいルールに関する情報
などを送るという。
テレビの場合は番組の都合上、カットされたり、どんどん先に進んでし
まいがちだが、このインターキャストを使用すれば、いつでも必要な情報
を呼び出して確認することができる。まさにインターネットの素晴らしさ
はその点にあると言えよう。個人の情報発信源として、消費者のニーズに
迅速に対応しようという、これからの時代に不可欠な情報システムである
と思う。インターキャストはまだ試験段階にすぎないが、テレビ放送より
も的を絞った質の高い広告媒体として、今後ますます普及していくと思う。
多種多様な情報をスムーズに享受していくためのは、ユーザーがいかに
効率よく利用し、共存していくかにかかっていると思う。情報が氾濫し、
乱用されつつある中で、大きな意味を持つのはユーザーの情報を見極める
能力である。受け取る側と媒体との共存が理想的に行われれば、世界はも
っと面白くなる。