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9. ユーザ情報

このセクションは,ユーザに関連する情報を出力するコマンドを記述します. login,グループ,その他です.


9.1 id: 実際と実効のuidとgidを出力

idは,与えられたユーザや,ユーザが指定されていない場合はそれを実 行しているプロセスの情報を出力します.構文は以下のとおりです.

 
id [option]… [username]

デフォルトで,それは実際のユーザid,実際のグループid,実際のユーザidと異 なる場合は実効ユーザid,実際のグループidと異なる場合は実効グループid,そ して,追加のグループidを出力します.

それぞれのこれらの数値は,識別文字が前置され,カッコ内に対応するユーザや グループ名が続きます.

オプションで,idは,上記の情報の一部のみを出力します.共通のオプション,も参照してください.

` -g'
` --group'

グループidのみ出力します.

` -G'
` --groups'

追加のグループのみ出力します.

` -n'
` --name'

ID番号の代わりにユーザやグループの名前を出力します.-u-g, または-Gが必要です.

` -r'
` --real'

実効の代わりに,実際のユーザやグループのidを出力します.-u-g,または-Gが必要です.

` -u'
` --user'

ユーザidのみ出力します.


9.2 logname: 現在のログイン名を出力

lognameは,ファイル`/etc/utmp'に見つかる,呼び出しているユー ザ名を出力し,0のステータスで終了します.呼び出しているプロセスに対する `/etc/utmp'項目がない場合,lognameはエラーメッセージを出力し, 1のステータスで終了します.

オプションは`--help'と`--version'のみです.See section 共通のオプション.


9.3 whoami: 実効ユーザidの出力

whoamiは,現在の実効ユーザidに関連しているユーザ名を出力します. コマンド`id -un'と同じです.

オプションは`--help'と`--version'のみです.See section 共通のオプション.


9.4 groups: ユーザが所属するグループ名を出力

groupsは,与えられたそれぞれのusername,または,名前が与え られない場合は現在のプロセスに対する,プライマリと追加のグループ名を出力 します.名前が与えられた場合は,それぞれのユーザ名が,ユーザのグループの リストの前に出力されます.構文は以下のとおりです.

 
groups [username]…

グループリストは,コマンド`id -Gn'の出力と同じです.

オプションは`--help'と`--version'のみです.See section 共通のオプション.


9.5 users: 現在ログインしているユーザのログイン名を出力

usersは,現在のホストに現在ログインしているユーザの,空白で分けら れたユーザ名のリストを,単一行に出力します.それぞれのユーザ名はログイン セッションに対応するので,一回以上のログインセッションがあるユーザは,ユー ザ名が回数と同じ数だけ出力にあらわれます.構文は以下のとおりです.

 
users [file]

file引数がない場合は,usersは,その情報をファイル `/etc/utmp'から,抽出します.ファイル引数が与えられた場合は, usersは,代わりにそのファイルを使用します.普通は, `/etc/wtmp'を選択します.

オプションは`--help'と`--version'だけです.See section 共通のオプション.


9.6 who: 現在ログインしているユーザを出力

whoは,現在ログオンしているユーザの情報を出力します.構文は以下の とおりです.

 
who [option] [file] [am i]

非オプション引数が与えられていない場合,whoは,現在ログオンしてい るそれぞれのユーザに対し,以下の情報を出力します.ログイン名,端末回線, ログイン時間,そして,リモートホスト名やXディスプレイです.

非オプション引数が1つ与えられている場合,whoは,`/etc/utmp' の代わりに,それをログオンしているユーザの記録を含むファイル名として使用 します.通常,以前ログインしていた人を見るために,`/etc/wtmp'が引数 として与えられます.

非オプションが2つ与えられている場合,whoは,(標準入力から決定され る)それを実行しているユーザの項目のみ出力し,それにはホスト名が前置され ます.伝統的に,2つの与えられる引数は,`am i'で,`who am i'と なります.

プログラムは以下のオプションも受け入れます.共通のオプション,も参照 してください.

` -m'

`who am i'と同じです.

` -q'
` --count'

ログイン名と,ログオンしているユーザの数のみを出力します.他のすべてのオ プションに優先します.

` -s'

無視します.他のバージョンのwhoとの互換性のためです.

` -i'
` -u'
` --idle'

ログイン時間後,ユーザがアイドル状態の時間と分の数を出力します.`.' は,ユーザがこの1分間の間にアクティブだったということを意味します. `old'は,ユーザが24時間以上アイドル状態だということを意味します.

` -l'
` --lookup'

DNSルックアップを通じて,utmpで見つかるホスト名の標準化を試みます.これ は,自動ダイアルアップインターネットアクセスを用いたシステムで,重大な遅 延を引き起こすため,デフォルトではありません.

` -H'
` --heading'

列の見出しを出力します.

` -w'
` -T'
` --mesg'
` --message'
` --writable'

それぞれのログイン名の後に,ユーザのメッセージステータスを示す文字を出力 します.

 
`+' writeメッセージが利用可能です.
`-' writeメッセージが利用不可能です.
`?' 端末デバイスが見つかりません.

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This document was generated by Akihiro Sagawa on June, 15 2005 using texi2html 1.70.