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通常sed
は以下のように呼び出されます.
sed SCRIPT INPUTFILE... |
sed
の呼び出し全体の書式は以下のようになります.
sed OPTIONS... [SCRIPT] [INPUTFILE...] |
INPUTFILEを指定していない場合,またはINPUTFILEが`-'の
場合,sed
は標準入力の内容をフィルタリングします.
scriptは,実際にはオプションではない最初のパラメータで,それは
sed
にとってスクリプトと思われるもの,かつ,入力ファイルではな
いものです.それ以外のoptions,つまり`-e'と`-f'オプ
ションで実行スクリプトとして指定されている場合(そしてその場合だけ)はそ
れがスクリプトになります.
sed
は,以下のコマンドラインオプションを用いて呼び出してもかま
いません.
--version
実行しているsed
のバージョンと著作権の注意を出力し終了します.
--help
これらのコマンドラインオプションを要約した,短い使用方法のメッセージと バグを報告するアドレスを出力し終了します.
-n
--quiet
--silent
デフォルトでsed
は,スクリプトのサイクルごとの終了時にパターン
空間を出力します.これらのオプションで,この自動的な出力を使用不可能に
し,sed
はp
コマンドで明示的に告げるときだけ出力を生成し
ます.
-i[SUFFIX]
--in-place[=SUFFIX]
このオプションは,その場でファイルを編集することを指定します.
GNU sed
は一時的なファイルを作成し,標準出力の代わりにこのファイル
に出力を送ります(1).
このオプションは`-s'を暗黙に指定します.
ファイルの終りに到達したとき,一時ファイルの名前を出力ファイルの元の名 前に変更します.拡張子が与えられている場合,一時ファイル(それによってバッ クアップのコピー(2)が作成されます)の名前を変える前に古いファイルの名前を編集する ために,以下の規則を使用します.
拡張子が*
を含まない場合,それはファイル名の接尾子として現在のファ
イル名の終りに後置されます.拡張子が一つ以上の*
文字を含む場合,
それぞれのアスタリスクは現在のファイル名で置換されます.これで,
バックアップファイルに接尾子の代わりに(または接尾子に追加で)接頭辞を追
加することや,オリジナルのファイルのバックアップのコピーを(既存のディレ
クトリを提供することで)他のディレクトリに配置することさえ可能になります.
拡張子が与えられていない場合,本埜ファイルはバックアップを使用せず上書 きされます.
-l N
--line-length=N
l
コマンドに対するデフォルトの行を丸める長さを指定します.0 (ゼ
ロ)の長さは,長い行を決して丸めないことを意味します.指定されていない場
合,それは70になります.
--posix
GNU sed
は,POSIXのsed
への拡張がいくつかありま
す.単純に移植性の高いスクリプトを書くために,このマニュアルで説明して
いる拡張や追加コマンドを,このオプションで利用不可能にします.
sed
プログラムは,POSIXで必須とされている構文以外の
ほとんどの拡張を受け入れるますが,(see section バグの報告で記述されてい
るN
コマンドの動作のように)実際に標準を逸脱しているものもあり
ます.後者のような拡張だけを利用不可能にしたい場合,
POSIXLY_CORRECT
変数を空ではない値に設定することで可能となります.
-r
--regexp-extended
基本正規表現ではなく拡張正規表現を使用します.拡張正規表現とは,
egrep
が受け入れるものです.それらは,バックスラッシュが少ない
ためよりわかりやすくなりますが,それはGNUの拡張なので,それを
使用しているスクリプトは移植性が無くなります.See section Extended regular expressions.
-s
--separate
デフォルトで,sed
はコマンドラインで指定されているファイルが単
一の長いストリームだと考えます.このGNU sed
の拡張で,ユーザがそれ
らを別々のファイルだと考えることを可能にします.(`/abc/,/def/'のよ
うな)範囲指定のアドレスは,複数のファイルを跨ぐことができず,ファイルの
行番号はそれぞれのファイルの開始位置から相対的なものになり,$
は
それぞれのファイルの最後の行を参照し,R
コマンドから呼び出された
ファイルはそれぞれのファイルの最初に巻き戻されます.
-u
--unbuffered
実用として最小限,入力と出力の両方をバッファリングします.(入力が `tail -f'のようなものからのときと,できるだけ速く出力を変換して見 たいとき,特に役に立ちます.)
-e script
--expression=script
scriptのコマンドを,入力を処理している間に実行するコマンドの組に 追加します.
-f script-file
--file=script-file
ファイルscript-fileに含まれているコマンドを,入力を処理している間 に実行するコマンドの組に追加します.
`-e',`-f',`--expression',または`--file' オプションがコマンドラインで全く与えられていない場合,コマンドライン上 の最初のオプションではない引数が実行するスクリプトとして渡されます.
コマンドラインのパラメータが上記のものを処理した後に残っている場合,こ れらのパラメータは,処理する入力ファイルの名前として解釈されます.
`-'のファイル名は標準入力を参照します.ファイル名が指定されていな い場合,標準入力が処理されます.
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This document was generated by Akihiro Sagawa on October, 5 2005 using texi2html 1.70.