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ファイルは,その内容,名前,そしてファイル形式(see section 特殊ファイルの形式)のみではありません.ファイルには,所有者(ユーザID),グループ(グルー プID),許可(所有者がファイルに行えること,グループの人ができること,そし て,その他誰でもできること),様々なタイムスタンプ,そしてその他の情報が あります.まとめて,これらをファイルの属性と呼びます.
これらのコマンドはファイルの属性を変更します.
8.1 chown : ファイルの所有者とグループの変更 | Change file owners and groups. | |
8.2 chgrp : グループの所有権の変更 | Change file groups. | |
8.3 chmod : アクセス許可の変更 | Change access permissions. | |
8.4 touch : ファイルのタイプスタンプの変更 | Change file timestamps. |
chown
: ファイルの所有者とグループの変更 chown
は,与えられたそれぞれのfileのユーザと/やグループの所
有権を,new-ownerや,既存の参照ファイルのユーザとグループに変更し
ます,構文は以下のとおりです.
chown [option]… {new-owner | --reference=file} file… |
new-ownerが使用された場合,新しい所有者と/やグループを以下のように 指定します(空白は含みません).
[owner] [ [:.] [group] ] |
具体例です.
owner (ユーザ名または数値的なユーザID)のみ与えられた場合,そのユー ザが与えられたそれぞれのファイルの所有者になり,ファイルのグループは変更 されません.
ownerにコロンやドットがとgroup (グループ名または数値的なグルー プID)が,それら間にスペースを置かずに続く場合,ファイルのグループ所有権 を(groupに)同様に変更します.
コロンやドットはあるが,グループ名がownerに続かない場合,ユーザが ファイルの所有者になり,ファイルのグループはownerのログイングルー プに変更されます.
コロンやドットとそれに続くgroupが与えられているが所有者が省略され
た場合,ファイルのグループのみ変更されます.この場合,chown
は
chgrp
と同じ機能を果たします.
プログラムは以下のオプションも受け入れます.共通のオプション,も参照 してください.
所有権が実際に変更されるそれぞれのfileに対する動作を冗長に記述しま す.
所有権を変更できないファイルについてのエラーメッセージを出力しません.
シンボリックリンク自身に動作せず,それが示すものに動作します.
シンボリックリンクが示すものではなく,それ自身に動作します.これはデフォ
ルトです.このモードはlchown
システムコールに依存します.
lchown
システムコールが提供されていないシステムでは,コマンドライ
ンで指定されるファイルがシンボリックリンクの時,chown
は失敗します.
デフォルトで,再帰的な処理の間に発見されるシンボリックリンクに対する診断
結果は発行されませんが,`--verbose'は参照してください.
明示的なnew-owner値の代わりに,参照fileのユーザとグループを 使用します.
すべてのfileがもたらす動作(または動作しないこと)の冗長な記述です.
lchown
システムコールがないシステムで,再帰的な処理の間にシンボリッ
クリンクが見つかり,`--no-dereference'の影響がある場合,シンボリッ
クリンクもその参照先も変更されないことを告げる診断結果を発行します.
ディレクトリとその内容の所有権を再帰的に変更します.
chgrp
: グループの所有権の変更 chgrp
は,それぞれの与えられたfileのグループ所有権を
group(グループ名またはグループIDのどちらかで与えられるはずです),
または,既存の参照ファイルのグループに変更します.構文は以下のとおりです.
chgrp [option]… {group | --reference=file} file… |
プログラムは以下のオプションも受け入れます.共通のオプション,も参照 してください.
グループが実際に変更されているそれぞれのfileに対し,動作を冗長に記 述します.
グループを変更できなかったファイルに関するエラーメッセージを出力しません.
シンボリックリンクを,それが指し示すものの代わりにそれ自身に動作します.
lchown
システムコールが提供されている場合のみ利用可能です.
明示的なGROUPの代わりに参照fileのグループを使用します.
与えられたすべてのfileに対し,動作,非動作の冗長な記述を行います.
ディレクトリとその内容のグループ所有権を再帰的に変更します.
chmod
: アクセス許可の変更 chmod
changes the access permissions of the named files. Synopsis:
chmod
は指名されたファイルのアクセス許可を変更します.構文は以下の
とおりです.
chmod [option]… {mode | --reference=file} file… |
chmod
システムコールはシンボリックリンクの許可を変更できないため,
chmod
はそれらのの許可を決して変更しません.シンボリックリンクの許
可は決して使用されないので,これは問題ではありません.しかし,コマンドラ
インでリストアップされたそれぞれのシンボリックリンクに対し,chmod
は指し示されたファイルの許可を変更します.そのかわり,再帰的にディレクト
リを横断している間,chmod
は,遭遇したシンボリックリンクを無視しま
す.
modeが使用された場合,それは新しい許可を指定します.詳細は ファイルのパーミッション,のセクションを参照してください.
プログラムは以下のオプションも受け入れます.共通のオプション,も参照 してください.
許可が実際に変更されているそれぞれのfileに対し,動作を冗長に記述し ます.
許可を変更できなかったファイルに関するエラーメッセージを出力しません.
与えられたすべてのfileに対し,動作,非動作の冗長な記述を行います.
明示的なMODEの代わりに参照fileのモードを使用します.
ディレクトリとその内容の許可を再帰的に変更します.
touch
: ファイルのタイプスタンプの変更 touch
は,指定されたファイルのアクセスと/や編集された時間を変更し
ます.構文は以下のとおりです.
touch [option]… file… |
最初のfileが`-t'オプションの有効な引数で,タイムスタンプが `-d',`-r'や,`-t'オプションで全く与えられておらず, `--'引数が与えられていない場合,その引数はその他のファイルに対する ファイル名としてではなく,時間として解釈されます.
存在しないfileはすべて空として作成されます.
アクセスと編集の時間の両方を現在の時間に変更するとき,touch
は実行
しているユーザがファイルの所有者で無いが,書き込み許可があるもののタイム
スタンプを変更することができます.それ以外では,ユーザはそのファイルの所
有者の必要があります.
プログラムは以下のオプションも受け入れます.共通のオプション,も参照 して下さい.
アクセス時間のみ変更します.
存在していないファイルを作成しません.
現在の時間の代わりにtimeを指定します.それは,月名,タイムゾーン, `am'と`pm'等を含むことができます.See section 日付入力の書式.
無視されます.BSD版のtouch
の互換性のためです.
編集時間のみ変更します.
現在の時間の代わりに参照fileの時間を使用します.
現在の時間の代わりに引数(オプションの4桁または2桁の年,月,日,時間,分, オプションの秒)を使用します.年が2桁で指定された場合,CCは,0 … 68に対し20,69 … 99に対し19になります.年の数字が指定され ない場合,今年の日付として解釈されます.
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This document was generated by Akihiro Sagawa on June, 15 2005 using texi2html 1.70.