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9. sdiffを用いた対話的なマージ

sdiffを用いると,横に並べた`-y'書式の比較を元にして (see section 2.4 差異を並べて表示する),二つのファイルを対話的にマージすることが可能です. マージされたテキストを書く場所を指定するために,`-o file'や `--output=file'を使用してください.sdiffのオプショ ンの詳細は,See section 16. sdiffの呼び出し.

ファイルを対話的にマージするもう一つの方法は,Emacs Lispパッケージの emergeを使用する方法です.詳細は,See section `emerge' in The GNU Emacs Manual.

9.1 sdiffdiffのオプションを指定する  Summary of sdiff options.
9.2 マージコマンド  Merging two files interactively.


9.1 sdiffdiffのオプションを指定する

以下のsdiffは,diffと同じ意味です.これらのオプショ ンの使用については,See section 13.1 diffへのオプション.

 
-a -b -d -i -t -v
-B -E -I regexp

--ignore-blank-lines  --ignore-case
--ignore-matching-lines=regexp  --ignore-space-change
--ignore-tab-expansion
--left-column  --minimal  --speed-large-files
--strip-trailing-cr  --suppress-common-lines  --expand-tabs
--text  --version  --width=columns

歴史的な理由から,sdiffは別名のあるオプションもあります. `-l'は`--left-column'オプションと等価で,同様に, `-s'は`--suppress-common-lines'と等価です.sdiff の`-w'と`-W'オプションの意味は,diffとは違います. sdiffでは,`-w columns'は `--width=columns'と等価で,`-W'は `--ignore-all-space'と等価です.`-o'オプションを用いない sdiffは,`-y'や`--side-by-side'オプション (see section 2.4 差異を並べて表示する)を用いたdiffと等価です.


9.2 マージコマンド

空白の溝を用いている共通行のグループは,最初のファイルから出力へコピーさ れます.差異のある行のそれぞれの行の後に,sdiffは`%'のプ ロンプトを出力して一時停止し,以下のコマンドの一つを待ち続けます.それぞ れのコマンドにRETを続けてください.

`e'
どちらのバージョンも破棄します.空の一時ファイルでテキストエディタを呼び 出し,編集結果のファイルを出力にコピーします.

`eb'
二つのバージョンを連結し,一時ファイルでその結果を編集し,そして,編集結 果を出力にコピーします.

`ed'
`eb'に似ていますが,それぞれのバージョンに,ファイルや行があるバー ジョンを表示するヘッダが前置されます.

`el'
左のバージョンのコピーを編集し,その結果を出力にコピーします.

`er'
右のバージョンのコピーを編集し,その結果を出力にコピーします.

`l'
左のバージョンを出力にコピーします.

`q'
終了します.

`r'
右のバージョンを出力にコピーします.

`s'
共通の行を黙ってコピーします.

`v'
冗長な出力を出しながら共通の行をコピーします.これはデフォルトです.

呼び出されるテキストエディターは,EDITOR環境変数が設定されていれば それで指定されます.デフォルトはシステムに依存します.


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This document was generated by Akihiro Sagawa on January, 21 2003 using texi2html