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7. サブディレクトリに代わるアプローチ

Peter Millerの優れた論文をすでに読んでいる場合 Recursive Make Considered Harmful,サブディレクトリを使用する前のセク ションは,おそらくありがたくない助言になるでしょう.論文を読んでいない 人のために,Millerの主題は,再帰的なmakeの呼び出しは,遅くてエ ラーを発生しやすいということです.

複雑な複数のディレクトリがあるパッケージに対して,単一の `Makefile.am'だけを書くことを可能にする,ディレクトリを跨るための 優れたサポート(4)を, Automake は提供しています.

デフォルトで,サブディレクトリで指定されているインストール可能なファイ ルは,インストールする前にそのディレクトリ名が切り取られています.例え ば以下の例では,ヘッダファイルが`$(includedir)/stdio.h'にインストー ルされるでしょう.

 
include_HEADERS = inc/stdio.h

しかし,`nobase_'を前置することで,このパスを切り取りを回避するこ とが可能になります.以下の例では,ヘッダファイルは `$(includedir)/sys/types.h'にインストールされるでしょう.

 
nobase_include_HEADERS = sys/types.h

`nobase_'は,`dist_'や`nodist_'(see section 14. 配布物に含まれるもの)のいずれか と組合わせて使用するとき,最初に指定するべきです.例えば以下のようにし ます.

 
nobase_dist_pkgdata_DATA = images/vortex.pgm


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This document was generated by Akihiro Sagawa on February, 25 2004 using texi2html