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configure
スクリプトは`config.status'という名前のファイルを
つくります。このファイルには、前回パッケージが作成されたときに
どういう設定のためのオプションが指定されたのかが記述されています。
このファイルはshellスクリプトで、実行されると、再度おなじ設定を
することができます。
`config.status'に`--recheck'オプションをつけて実行することで、
`config.status'自体を更新することができます。
このオプションはconfigure
自体を変更したときに有効です。
そのような場合、テストの結果は前回と今回で異なっている可能性がありますから。
`--recheck'オプションをつけて`config.status'を実行した場合、
前回つけたのとおなじ引数、それから`--no-create'オプションと
`--no-recursion'オプションをつけてconfigure
が実行されます。
これらのオプションは、`config.status'が実行されるのを防ぎ、
`Makefile'や他のファイルが更新されないようにし、
サブディレクトリのconfigure
が実行されないようにします。
(このため、`Makefile'の中から`config.status'が
呼べるようになっています。例題はsee section 3.3.3 Automatic Remaking参照)
`config.status'は`--help'と`--version'のふたつの
オプションも受け付けます。
`--help'をつけると、`config.status'のオプションの
概説を出力します。`--version'をつけると、Autoconfの
バージョンと、config.status
を作るときに使われた
configure
のオプションを出力します。
`config.status'は、いくつかの環境変数を参照して動作を変更します:
configure
を実行する際に、
使うべきshellを指定します。Bourne shell互換である必要があります。
デフォルトは`/bin/sh'です。
configure
スクリプトを
統合できない場合などに役立ちます。
以下の環境変数を使うことで、別々に配布されるパッケージが
configure
で求めたテスト結果を共有することができます。
あるパッケージが他のパッケージ(たとえば共有ライブラリ)の必要とする
OS機能のsupersetを要求している場合に役立ちます。
以下の環境変数を使うと、`config.status'に`configure.in'で
指定された以外のファイルを生成させることができます。
このため、生成されたファイルを他のパッケージから使うことができるのです。
AC_OUTPUT
に与えられた引数です。
#define
ディレクティブの置換を行うべきファイル名。
デフォルトはAC_CONFIG_HEADER
に与えられた引数です。
AC_CONFIG_HEADER
マクロが使われていない場合、
`config.status'はこれを無視します。
上記の環境変数を使うことで、一部のファイルだけを再生成するような `Makefile'のルールを記述することができます。 例えば、see section 3.3.3 Automatic Remakingで挙げたルールでは、 `configure.in'が新しくなったときには`config.status'が 2回呼ばれます。もしこれが気に入らない場合、各ファイルをひとつづつ 更新するようなルールを記述することができます(訳註: かなり意訳):
config.h: stamp-h stamp-h: config.h.in config.status CONFIG_FILES= CONFIG_HEADERS=config.h ./config.status echo > stamp-h Makefile: Makefile.in config.status CONFIG_FILES=Makefile CONFIG_HEADERS= ./config.status |
(`configure.in'がAC_CONFIG_HEADER
マクロを使っていない場合、
make
ルール内でCONFIG_HEADERS
を指定する必要はありません)
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