にせ VAIO ユーザのページ

$Id: vaio505.html,v 1.15 2000/02/14 17:35:08 ohnishi Exp $

はじめに

このページには、 VAIO 505-PCG 上で FreeBSD を運用することに関する情報が書かれています。 僕は Windows を (少なくとも個人的には) 全く使用しないし、 手元にも置いていません。というわけで、 FreeBSD ユーザ以外が読んでもあまり役には立たないかと思われます。


最近の情報

書き始めた時点での目次


はじめての VAIO

実際に VAIO を借りた日付は、確か 11/17 だったと思う。 11/4 から俺はバイト先の某 CSL で保護監察の身となったのだが、 そこで shio さんが「俺の VAIO 貸してあげてもいいよ、 一番古い奴だけど」とおっしゃったのが、事の発端である。 このとき俺は一応断ったのだが、 これまでの愛機である Toshiba DynaBook SS-R 590 に限界を感じていたのも確かである。 そのため数日後に shio さんにお願いして、VAIO をお借りする事となった。

さて、DynaBook の一体何が限界だったかというと、以下の通りである:

俺はラップトップを FreeBSD only で使用するから、 CPU やメモリ等の処理能力に関しては、これでもとりあえず実用に耐え得る能力である。 しかしやっぱり、もっと早いマシンが欲しいのも確か。そして大容量ディスク。 ディスクが 720 MB というのは、FreeBSD でもやっぱり辛いのである。 俺はラップトップで pop してから、直接ディスク上のメールを読んでいる。つまり、 ラップトップ PC こそが俺の生活基盤なのである。したがって、 ちまちま研究室のマシンにバックアップをとって頑張っているとは言え、 たとえばカーネルツリーを一つ余分に設けコンパイルするだけで、 あっというまにディスクの残り空き容量は底をついてしまう。

アキュポイント問題は、さらに深刻である。なぜか最近になって、 アキュポイントの反応が恐ろしく鈍くなり、 ほんの数ドット動かそうとするだけでものすごい力を必要とするようになった。 " xset m " でいろいろ試してみたが、結局物理的におかしいようである。 マウスカーソルが動き始めるまでに、異常なまでの力を要する (動き始めてからは、少し楽になるのだが)。 したがって PC 使用時の俺の人差指には直径 8 mm 程のヘコミがついてしまい、 使用後もしばらくそのままの状態が続いていた。もちろん、とても痛い。 このまま我慢して使い続けていたらおそらく、「中国人もビックリ、 指でレンガに穴をあける男」になるかもしれなかった、いやマジで。

こういう状況だったので、やっぱり「借りられるのなら、借りた〜い」 とお願いした所、OK を頂いた。かくして、VAIO 505 が俺の手元に届く。 shio さんが自宅にあった VAIO を CSL に持って来損ねる事が多かったので、 結局 11/16 ごろだったような気もするけど。 俺も CSL に週 2〜3 日しか行かないので、これは仕方ないです、ハイ。 俺が手にした VAIO PCG-505 のハードウェア構成は、以下の通り (なんか絶対、足りないような気がするが…):

さて、VAIO 505 を手にした第一印象は、 「うーん、やっぱり、薄くて軽ーい。そして、キーがとても打ちやすーい」である。 当初あまり好きではなかったタッチパッド(指でなぞる、あれ)も、 慣れてくるとなかななどうして、結構使い心地がいい。時々誤動作で、 左ボタンクリックしてしまうのも、御愛敬といった感じ。800x600 の画面は、 600x480 とは数字としてあまり変わらないように思われるかも知れないが、 やはり格段にナイス。tgif はともかく、netscape navigator を使用する時には、 やはりより広い画面が好ましいのである。説明書とか何にもないから、 しばらくハイバネーションのやりかたがわからず、したがって電源を入れるたびに 「OS 再起動、安全にシャットダウンしなかったので fsck 作動」を繰り返していたが、 さすがに Fn + F12 で OK だという事を理解。まあ、 参考 WWW ページのおかげともいうが。

P.S. 借りたその日の帰りの電車、DynaBook + VAIO でこれまでにないほど、 足腰に負担が来たっす。



FreeBSD 2.2.7 インストール

とりあえず借りた時のソフトウェアの状態は、以下の通り。

FreeBSD のバージョンはひょっとしたら 2.2.7R だったかもしれんが、 uname -a で見た限りでは確か 2.2.6R であった。/var/log/messages を見ると、 最後に使用されたのは 9 月の WIDE 合宿であったようだ。 それで Kame がインストールされているわけ。

で、俺としては以下のようにしたいのであった。

さて、再インストールするために研究室に来てみたが、 shio さんからフロッピードライブを借りていなかったため、 他の VAIO ユーザのフロッピーを借りることにした…と思ったら、甘かった。 長橋賢悟こと kenken は、「普段フロッピードライブなど持ち歩かないので、 家に置いている」そうだ。また、 riho-m 師匠は VAIO PCG-C1 (デジカメ付属のやつ)を所有しているので、 これに付属しているフロッピードライブ (USB 接続) を借りてはみたものの、 どうも使えないということがわかった。というわけで、 /stand/sysinstall を起動し、無理矢理上書きしちゃうことにした。

詳細は省くが、とりあえず 2.2.7 にする事はできた。しかし…

おかしいなぁ、newfs tag を Y にして実行したつもりなんだけど。 でもおかげで、Accelarated X はそのまま残っているわい。ええい、 とりあえず、このまま使ってしまえぃ。あ、もちろんカーネルは、 PAO-980913 + Kame-981102-snap としてます (Kame-snap のバージョンが日付からしてふさわしくないのは、 ある意味謎…もしかしたらいずえ明かされるかも知れない)。で、 あらかじめデスクトップに取っておいたホームディレクトリのバックアップを戻し、 俺好みのアプリケーションをインストールして、とりあえず終了…



FreeBSD 2.2.7 再インストール

というわけで個人環境を整え使い始めたものの、 どうも気に入らない。思ったよりもディスクの容量が狭く感じられる。 DynaBook SS-R 590 では 720 MB のディスクで使用していて、 (作業状況によって異なるが)大体 80〜30 MB ほど余裕を持たせていた。 現在の VAIO 君を見ると、 だいたい同様の環境にしたはずなのに 100 MB 以下の空きスペースしかない。

せっかくディスク容量が(雀の涙程とは言え)増えたのだから、 もっとたくさん空き容量を意識できてもいいはずである。 これができない理由は、多分以下の 2 つ:

やっぱりこれを解消するには、 インストールフロッピーを用いた再インストールしかないぃいぃいぃ… ドイツの科学力は、世界一ぃいぃ(シュトロハイム)。 そんなこんなで食欲魔人 kenken にフロッピードライブを借りて、 全くの再インストールを試みる(1998/11/26 - 27)。

というわけで、PAO 980913 版ブートフロッピーを用い、インストールを始める。 当初 IRQ 問題でつまづくものの、なんとか自分の意図した通りになる。 参考にした WWW ページは、以下のとおり。 インストールについて細かく書こうとしたら、 ほとんどこの参考 WWW ページの内容と同じになるので、無駄は省きます。

Accelerated X は、一応バックアップとったんだけど、 やっぱり用いないことにした。 自分自身で購入していない売り物ソフトウェアは、どうしても使う気にはなれません。 こういう所は、全く持って潔癖な自分。とは言え、 元あったやつの LISENCE をバックアップしてたりするから、やっぱりひどいかも。 しかも LISENCE の保存場所が結局よくわからんもんだから、 Xaccel 起動直後しばらく画面左下に表示されている LISENCE の文字列を、 目で見て紙に書き移してたりする(もちろん 1〜2 回では無理だ)。 アホかいな、自分。

xengine の結果は、 平均して大体 300〜600 rpm (目視にて)。やっぱり遅い。 しかし XFree86 3.3.3 がリリースされたことだし(11/25)、 次はこれがバンドルされた FreeBSD 2.2.8R にバージョンアップすると思うので、 しばらく我慢。我慢できなければ、 XFree86 3.3.3 をいますぐインストールしちゃうぞ。


XFree86 3.3.3 をインストール

(1998/12/04)やっぱり X の速度が遅くてどうにも我慢できないので、 XFree86 3.3.3にアップグレードする。 さすがに source から作り直すのは、ディスク容量が足りないので(?)断念。 というわけで今回やったことは、以下の通り (詳しめの説明(plain text)):

インストール後に実行した xengine の結果だが、大体 550〜1,300 rpm。 想像以上によくなってしまった。おかしい、いくらなんでも出来すぎている… 前回使用していた XFree86 3.3.2 + NM patch 環境では、 なぜか XF86Setup がうまくゆかず、 業を煮やして配布ファイル付属の XF86Config を書き換えて流用していたのだが、 ひょっとしたらこれが悪かったのかも知れない。 XFree86 をまるごとアップグレードせずとも、 XF86Config を上手に書けばそれですんだのかも(ぬぅ〜)。まあ、 今回アップグレードを試みなければ、 こういうことにも気づかなかったんだから、よしとしよう。


無理矢理 FreeBSD 2.2.8R 化

(1998/12/09) 半ば無理矢理であるが、FreeBSD 2.2.8R にアップグレードする。 まだ 2.2.8R 対応 PAO はリリースされていないのだが、 スナップショット は入手可能であり、また Kame も 2.2.8R 対応版 がリリースされたため、もはや逸る気持を押えられなかったのである。

FreeBSD をアップグレードしたい場合、「source 取ってきて make world」 「/stand/sysinstall で配布ファイルを入手し、上書き」などといった、 さまざまな方法が考えられる。しかし相変わらず俺は「インストールといえば、 やはり全部やり直しだろう」という誤った概念を振り払うことができない。 従って、2.2.7R 版の PAO ブートフロッピーを用いる (確かこの前に 2.2.8R の通常版フロッピーを用いたはずなのだが、 どうも挙動がおかしいので中止した記憶がある。今となっては少しあやふやだが)。

[Options] で Release Name を 2.2.8-RELEASE に変更した他は、 2.2.7R をインストールした時とほぼ同じ作業である。 2.2.8R の配布パッケージを入手、続いて Package をインストール。 しかし XFree86 3.3.3 に依存する Package が、 「XFree86 がないぞ」と警告し、インストールできない。 どうやら 2.2.7R の sysinstall を用いると、 XFree86 3.3.3 を正しく pkg_add したことにならないらしい。 というわけで、とりあえずこちらは後回し。

システムを再起動し、PAO スナップショットを用いてカーネルをコンパイル。 関連ツールと共にインストールして、めでたく PAO 対応完了。 2.2.7R の時と同様、特に不都合もなく正常に動作することを確認。 後は user land の設定を済ませるのみ。

さて XFree86 問題であるが、 /stand/sysinstall を 2.2.8R 版にするのが、 後々のことを考えてもよろしいと思われる。したがって、 FreeBSD Q and A を参考に作業を行う。結局この時は、A2. の方法に従い、 /usr/src/release/sysinstall にて "make; make install" を実行 (A1. の「fixit.flp を用いる方法」で失敗した理由が、 fixit.flp 自身のバグであったことを知るのは、かなり後のこと)。

その後、 この新しい /stand/sysinstall を用いて XFree86 配布ファイル、 および Package をインストール。 後は逆 rsync によりホームディレクトリをリストアして、基本的作業は終了。 しかし結局 ssh や mew 等の生活必需アプリを再設定するのに時間を取られ、 結局研究室で徹夜してしまった。やはり、 きれいさっぱりゼロからのインストールは時間がかかりすぎる。


DynaBook SS Portege 3010 に FreeBSD

(1998/12/22) tomy さん が研究費を注ぎ込んで、 DynaBook SS PORTEGE 3010 を購入。しかし氏は現在博士論文執筆に追われる日々を過ごしており、 とてもじゃないがとてもインストール・環境設定している暇がないとのこと。 というわけで現在そのダメ人間ぶりを遺憾無く発揮している俺のところに、 FreeBSD インストール命令が下される。 ちなみに氏はこれまで BSD/OS をこよなく愛しておられたが、 ライセンス問題等を考慮して FreeBSD への移行を決意されたそうである。 やはり Free であることはいいことだなぁ、としみじみ思う。あ、少し誇張気味。

というわけでインストール開始。とは言ってもほとんどの作業は、 上述した VAIO 505 へのインストール作業と同じである。 大きな相違点は、確か以下の通り:

まさか FIPS などこの俺が使うとは夢にも思わなかったのだが、 たまたま近くにいた川喜田くんの助力により、なんとかクリア。 別にわざわざ彼に助けを借りなくとも、 サーチエンジンで検索すればいくらでも関連情報が得られるという噂もある。 しかしまあ、事態が急速に解決へと向かうことへの正当性に対しては、 誰も異論を挟む余地はないはず。そう、多分ないはず。 というわけで、結局 FIPS の詳しい使い方は覚えていない。

FreeBSD 2.2.8R 版 PAO は 12/24 に正式リリースされたのだが、 こちらを再インストールするのはさすがに俺の仕事ではなかろう。 また、SS 3010 はグラフィックアクセラレータに NeoMagic MagicGraph 128XD (NM2160) を採用しているのだが、 XFree86 3.3.3 ではこれもサポートされており、したがってこの設定も楽勝。 VAIO 505 で稼いだ経験値は、やはり無駄では無かったのだ、ブラボー。

というわけで、本当に最低限のインストールのみ済ませ、任務完了。 しかし DynaBook を暫く使わないうちに、 アキュポイントでの操作に対して違和感を覚えるようになってしまった。 不思議なものである。残念なことにハイバネーション機能に関しては、 Windows に依存しているため FreeBSD からは使用できないようだが、 まあそれ以外ではあまり問題は感じなかった。ちゃんと X も立ち上がるし、 ディスクも VAIO 505 の 4 倍あるし、PC カードスロットも 2 つあるし… おお、今気がついたのだが、 まだ俺の中に眠る DynaBook ユーザの血は消え失せていなかったようだ。 まあ、今回はちょっと触った程度だからなんとも言えんけど。


インストール済アプリ一覧

package/ports でインストールしたアプリ一覧は、たくさんあるのでパス。 'ls /var/db/pkg' すりゃ、自分自身でわかるしね。

Kame 付属の ports を用いてインストールしたアプリは、こんなもの。 うーん、最低限ってかんじ。

FreeBSD の package/ports を用いずにインストールしたアプリ。 最新版 ports に入っているのもあるけど、気まぐれ。

うーん、これらのほとんどは「./configure; make で OK よん」という… 便利な世の中になったものよのう。昔 BSD/OS ユーザだった時は、 例えば Canna をインストールするのに w_char 関連で困っていたりしたのだが、 ぬうぅ。



モーバイルコンピューティング with VAIO

To Be Written...



参考となる WWW ページ

参考になる WWW ページへのリンクです。


Takayoshi OHNISHI
ohnishi@sfc.wide.ad.jp