2000 年 2 月

 とりあえず修論は通ったらしいが、さて今後どうするのか?


2 月 14 日 (月)

 NHK の国会中継なるものを、時々ぼんやりと眺めることがある。今日もそうだ。 他の方々はどう思っているか知らないが、僕自身はこれ、結構面白いんじゃないか、 と思っている。実は平日の昼間他局で放送されている番組、 特にワイドショーの類などを、全く見る気がしないだけなのかもしれんが。

 「国会中継の、どこがどう面白いのか」と訝しがられる方も多いだろう。 というか国会中継は、 端的に言えば国会議員の方々のお仕事の様子を伝えているだけであり、 堅気な人達はほぼ同時刻に、 それぞれの職場でそれぞれの仕事に勤しんでおられるはずだから、 もとよりそんな番組に興味がないのは、こりゃ当然の話。そうでなくとも、 「議員の方々は皆かなりのご高齢、年寄りばかりじゃないか。正視に耐えん」とか、 あるいは「質疑応答の大筋は、全てあらかじめ決められている。従って、 国会の審議なるものは茶番である」、はたまた 「どうせ新聞やニュースで内容を知ることができるんだから、 そちらを見た方が効率的だ」などといったように、 国会中継がつまらないとする理由など、いくらでも挙げることができる。

 だけど僕はやはり、「たまに見るぶんには、面白いかな」と思っちゃうんだな。 国会でのやりとりが如何に酷い、あるいは変なものであるかを、 マスコミのフィルタを通さない状態で見て、そして自分自身で評価してみるというのは、 暇潰しとしてはまあそんなに悪くはない、 というかワイドショーなんぞを見るよりは、ずっとましではないかしら。

 例えば今日の場合だと、 共産党の志位和夫書記局長が沖縄の米軍基地問題に言及して、 「沖縄県民は基地のせいで、非常に苦しい思いをしている」てな感じで訴えた。 それはその通りで、米軍基地があってもろくなもんじゃないけど、 それにしてもこの人達がこういう理屈で政府を非難するのは、 やっぱりどう考えても筋が通らないよなぁ。憲法を改正する、 自衛隊の地位をちゃんと認める、などといった現実的な対応も打ち出さず、 ただ沖縄県民の反米・嫌米感情を代弁するばかりなのは、如何なものか。 沖縄でサミットを開催する政府の意図も、よくわからんけど。

 ……てな感じで、結構いい暇潰しができると思うんだけどなぁ、 ダメかしら、やっぱり。 どうせなら時代劇でも見てた方が、精神衛生上ずっと好ましいか、『水戸黄門』とか。 ちなみに今日はバレンタインデーということですが、特に何もない、 いつもと変わらぬ寒い一日でした、はい。

2 月 15 日 (火)

 森博嗣『月は幽咽のデバイス』(講談社ノベルス) を、ようやく読了。 うぅん、前作『人形式モナリザ』よりは面白いとは思うけど、 事件の謎解き以外に目を向けると、やっぱりつまらないことになってるなぁ。 熱烈な森博嗣ファンなら、この程度でも満足するんだろうけど。 「ああ、森博嗣、相変わらずだなぁ」なんてね……なんじゃそりゃ。 ミステリィ云々という以前に、小説としてつまらないというか、 書き込みが足りないですな。

2 月 17 日 (木)

 明日 00:00 から PlayStation.comにて、 PlayStation 2 (以下 PS2) の予約受付が始まるそうで、 研究室の面々はそれはもう、浮き足立っていらっしゃる。 K さんとか、R 師匠とか、もう全員と言っていいくらいだ。 でも個人的には、今は別に欲しくないんだな、PS2。 まだまだ PS1 (便宜的呼称) で充分だ、 というか私物の PS1 はもう 3 ヵ月以上研究室に置きっぱなしだし。 昨年末にドリームキャストを購入したせいで金銭的余裕がないというのは、 これは秘密だ。

 ……というわけで (どういうわけだか)、日付が 18 日に変わった瞬間、 研究室では数名が PS2 の予約を試みていたが……まったく繋がらないみたい。 やったぁ、繋がった……かと思えば「大変混雑しています」 との旨が表示されるだけだったりして、全然先に進まない。 こんな事態もある程度予測されていたとはいえ、やっぱり皆さん御立腹、 あるいは意気消沈。結局 2 時を回っても予約かなわず、 失意に暮れる R 師匠の車で自宅まで送ってもらいましたが、 ううん、僕自身は何も悪いことしてなんだけど、なんだか気まずい。

2 月 18 日 (金)

 某所にて、PC を組み立てる。ううむ、microATX ケースは狭くていかんぞ。 とりあえず言いたいことはそれだけだ。

2 月 19 日 (土)

 どうやら PlayStation.com の混雑もある程度収まってきたらしい。 研究室の方々も、昨日までにはなんとか予約できたそうである。 とりあえず、めでたい。これで PS2 が研究室に届くならば、 僕は私物の PS1 を堂々と (?) 自宅に持ち帰ることができるのだが。

 しかしこの一連の騒ぎの中で僕がふと気になったのは、 PlayStation.com の日本語 (片仮名) 表記である。 2/18 のアクセス不能騒動から既に 2 日経っているので探すのに苦労したが、 それでも PlayStation.com(Japan)PC Watch、 あるいは ZDNN においては、いずれもこのサイトを片仮名では 「プレイステーション・ドットコム」と表記している (一部では「プレステ・ドットコム」あるいは「プレイステーションドット・コム」 (ただの typo?)だったりする)。

 中黒、すなわち「・」 は単なる並列記号なので普通発音しないんだけど、 URL (というかドメイン名) で階層構造を区切る為の記号として、 「・」とほぼ同様の意味で用いられているはずのピリオド(.) を、 日本語でわざわざ「ドット」と発音してしまうのは、やっぱり変だなぁ。 実際に「プレイステーション・ドットコム」なんて文字で書かれたりすると、 余計にそう思わざるを得ない。 でも昔は「ドット」なんて発音したりしなかったはずなのにね。 例えば asahi.com は「アサヒ・コム」だし。ああ、でも 1 例しか思いつかない、 他にあったかしら。

 とにかく今じゃ URL をラジオやテレビで、 一文字ずつ発音しながら丁寧に紹介することがごく当り前になってしまったから、 その影響で「なんたらドットコム」なんてのもそう珍しくなくなったみたいだけど、 やっぱりなんだかねぇ、というか安易すぎるな。 まあ、そのうちにこういう風潮も廃れてくるんだろうけど。

2 月 21 日 (月)

 朝起きた直後にメールを読もうとしたら、 「学生サミット in 沖縄」の紹介、なんて内容の奴が届いてて、ちょっとびっくり。 とりあえず、こういうメールを受け取る謂われは全くないので驚いたのだが、 単にそれだけならば巷でよくある SPAM の類であり、 さっさと消してしまえばいいだけのことである。 しかし魔が差したというべきか、サブジェクトに対する好奇心からか、 チラリと本文に目を通してみてしまったのだが、結果、更にびっくり。 ううむ、これだからインターネットは止められないな (なんか違うぞ)。

 適当に要約してしまうと、その内容はとどのつまり、 今年 7 月に行われる沖縄サミットに便乗した三流ツアー企画へのお誘いである。 もし興味がある方で、この SPAM メールを受け取っておられない方 (おそらく学生じゃない方) には、連絡くだされば本文をフォワードしてあげます。 しかし、かなり酷い内容ですが。実際には 7 月のツアー企画そのものと言うよりも、 2/21 に渋谷にて行われる最終説明会とやらの案内メールなのだが、 そんなの 21 日早朝に届くように送信するかねぇ、普通。 本文中に記述されていた「学生サミット in 沖縄」ホームページ (http://http://www.d-active.com/osummit/、 リンクしてやる気にもならない) というのも、 これも好奇心が空回りしてしまったせいでチラリと覗いてしまったのだが、 ううむ……こいつら、なんにも考えてないな、頭が痛い。 「カリスマ度測定」CGI なんて、変な CGI 好きの僕でもさすがに、 名前を入力する気にはなりませんでした。なんだよ、「カリスマ学生」ってのは。

2 月 22 日 (火)

 夕方大学に来て、某報告書作成の手伝い、そんだけ。

2 月 23 日 (水)

 少し風邪気味かしら、煙草もまずい。 家でおとなしく、京極夏彦『どすこい(仮)』(集英社) を読んで過ごす。

 (かなり唐突だが) 発表者や質問者が食事しながら喋った場合、 これぞ正しく「噴飯もののプレゼンテーション」であろう。あ、いや、 今月頭の卒論発表練習に参加していて、 その途中で出前の弁当が届いた時にふと思いついただけっす。 今さっき思い出したので書いてみたが、やっぱりつまらんか。

2 月 24 日 (木)

 ミーティングのため、大学へ。

 最近なんだか、手指がひどく荒れている。 一昨年の 12 月と同じ症状。 あの時は S 野崎さんにお借りした VAIO 505 を使っていたから、 ひょっとしたらこいつのマグネシウム合金ボディが悪さしているんじゃないか、 と疑ったりしたのだが、どうやら違うようだ。最近は VAIO を使っていない (あ、早く返さないと)。昨年医者に処方されたのと同様の、 「尿素 20 % 配合」ハンドクリーム (ちと高い) を塗ってみたり、 さらには外出時に手袋で保護したりしてみるものの、あまり効果なし。 手を洗ったり風呂に入ったりするたびに、指先の皮がぼろぼろ剥がれ落ち、 その下の脆弱な組織 (粘膜じゃないよ) が赤く、痛々しく露出している。 まさに「先っちょズル剥け」状態だ……ああ、 昨年にも同程度な下ネタを書いた記憶が。

2 月 25 日 (金)

 某所で秘密業務。夜になって、埼玉は新狭山まで出向き、 秘密の地下室を発見す。

2 月 26 日 (土)

 いまだに風邪が治らん、というか余計ひどくなってしまった。 味覚・嗅覚はほとんど失われてしまったし、鼻腔は常に鼻水が充填されている状態。 喉に絡まる痰を流しに吐いたら、 こいつがなかなか趣のある黄色を醸し出していやがる。なんてこった。

 R 師匠の命により、 日記更新検索ページ を作ってみる。 itojun さんのリストを部分的に受け継ぐ形である……本当に受け継いでいいのか。 まあ R 師匠の命とあらば仕方ない。

2 月 27 日 (日)

 あいかわらず、風邪が治らん。朝目が覚めた直後、 思いっきり咳こんでしまって、結果満足に呼吸できない状態が暫く続く。 奥歯も痛い、こりゃたまらん。

 夕方大学へ。某プロジェクトの報告書作成を手伝う。 しかしもう時間がないので、日本語チェックのみ頑張る。

2 月 28 日 (月)

 まだ風邪が治らん。本当は家にこもっていたかったのだが、 修論の製本用原本を提出しなけりゃならんので、無理して大学へ。

 R 師匠曰く、「umikichi の CPU を交換しようぜ」とのことで、 研究室で使っているマシン (umikichi) の BIOS をアップデートし、 CPU を K6-200MHz から K6-233MHz へ交換した。 その結果、マシンがうまくブートしなくなった……なんじゃこりゃ。 メモリチェックは ESC を押さない限りいつまでも続くし、 IDE ディスクの読み込みもやたらと遅い、遅すぎる、そして結局は halt。 こんなの見たことないぜ、イエィ。

元助手の K さんにも見て頂いてあれこれ試した結果、 まず「ジャンパで CMOS の書き込みを不許可にしてあるのに、 無理矢理 BIOS をアップデートしたのがまずいのでは」 (R 師匠曰く、「ああ、俺が全て悪いさ」、と)、 次に「IDE の DMA 周りの設定が狂っているみたい」、とのこと。 そんなこんなで、とりあえずなんとか CPU を交換して動かすことはできたものの、 ディスクの様子はどうも微妙である。そのうち壊れるのかも知れない。


Takayoshi OHNISHI
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Last modified: Tue Feb 29 02:38:41 JST 2000