- 1-1
- 切ってはいけないふたつの法則
- 2-1
- 音節で区切る原則
- 2-2
- 音節の規則
- 3-1
- 分綴の基本原則
- 3-2
- 音節における子音字の取り扱い
- 3-3
- 音節における母音字の取り扱い
- 3-4
- 複合語の分綴について
- 3-5
- 語形変化に伴う分綴点の移動
(それ以外は,適当でいい.)
- 子音と母音の間は切ってはいけない。
- 変化している語尾(動詞、形容詞、名詞)の間は切ってはいけない。
綴り字は音節で区切るのが原則である.
- 1. 音が1個で区切る前が1文字になる時は区切らない。
- ex) u-ne で ne の前で区切ると u だけになっておかしい。
- 2. 連続する子音字は間で区切る。
- ex) bel/le jus/que
- 3. 連続する3つの子音字は最後の子音字の前で区切る。但し、子音字 + l、子音字 + rは間で区切らない。
- ex) cons/ta/ter sculp/tu/re
- 4. 連続する母音字は間で区切る。但し、複母音字は区切らない。
- ex) his/toi/re
- 5. 半母音として発音される i, u, ou + 母音字は区切らない。
- ex) rui/sseau
音節については以下のような規則がある.
- 音節には必ず1つの母音字が含まれる(但し複母音字は1つとみなす)。
- 母音字に挟まれた子音字は次の音節に入れる (※ eは無音であっても音節を作る)。
- 1. 単一語では、ゆっくり発音するとき自然に区切られる音節によって区切る。
- ex) Wa-gen Stu-dent
- ※ 一音節の五は,字数の多少にかかわらず分綴できない.
- 2. 複合語では、その「構成要素」による区切りを優先する。
- ex) Kraft-wagen
- ☆ 構成要素の境界は必ずしも音節の切れ目と一致しない。
- ex) inter-esse her-unter
- 1. 音節の切れ目に子音字がある場合は、その子音字であとの音節を始める。
- ex) fra-gen Ta-xe
- ☆ 母音の直後で発音されない h も、分綴上は子音字であとの音節を始める。
- 2. 音節の切れ目に二つ以上の子音字がある場合は、その最後の子音字で あとの音節を始める。
- ex) oh-ne Gar-ten
- 3. 発音上は単子音を表すng, dt,や ff, ll, mm, nn, pp, rr, ss, ttなどの 子音重複は、字面どおり二字として扱う。
- ex) ken-nen Klas-se
- 4. 発音上は単子音をあらわすch, schや 外来語の ph, rh, sh, thは、 特に一子音字とみなす。
- ex) wa-schen Nym-phe
- 5. 発音上は二子音を表すものも、特例として一子音字とみなす。
- ex) ge-stern ber-sten
- 6. 外来語ではbl, fl, gl, kl, pl, br, dr, fr, gr, kr, tr, gn, knなど、 伝統的に一子音字扱いとしているものがあり、特に注意を要する。
- ex) pu-blik, Zy-klus
- 1. 母音字が1つで子音字のない音節は、独立の音節とはしない。
- ☆ 母音字が二字あれば分綴できる.
- ex) aa-len ei-gen
- 2. 母音字であっても、それが発音されない音節は独立の音節とはしない。
- ex) Bou-tique
- 3. 連続した母音字が単母音・長母音・複母音を表す場合は、 その中間では分綴できない。
- ex) Chaus-see stei-gen
- 4. 外来語で、連続した母音字の中間に、発音上の区切りが認められる場合は、 そこから分綴できる。
- ex) Muse-um
- 5. 外来語で、連続した母音字の中間の発音上の区切りが明瞭でない場合は、 特に必要がない限り、分綴しないほうがよいとされる。
- ex) Na-tion ak-tuell
- 1. 合成語では、前半の規定語と後半の基礎語との間で分綴することが もっとも望ましい。
- ex) Kinder-arzt
- 2. 派生語では派生つづり(前つづり・後つづり)と基礎語との間での 分綴が望ましい。
- ex) ver-sprechen Auf-bau
- 3. やむをえず他の個所で分綴する場合も、できるだけ構成要素を重んじる ことが望ましいが、構成要素による分綴では、どうしても処理しきれない場合 に限り、音節による分綴が許される。
- ex) Kin-derarzt
- 4. 構成要素がはっきり意識されなくなった語は、 音節による分綴が認められている。
- ex) Tran-sit(本来はTrans-it)
- 1. 名詞的品詞が母音で始まる語尾をもった場合は、分綴点が増加し、 また移動することが多い。
- ex) Frau → Frau-en
- ☆ 但し、子音による語尾をおった場合は分綴点はかわらない。
- ex) Blu-me → Blu-men
- 2. 動詞が語尾を失い、または子音で始まる語尾を持つ場合は分綴点が減少し、 移動することが多い。
- ex) sa-gen → sa-gt, sag-te
- ☆ 語形変化の際に、語幹の弱音 e が脱落するか否かにより分綴点の移動が起こりうる。
- ex) han-deln → hand-le
音節で区切る。
- 1. l, m, nを含む語尾 -ble, -sm, -ton
- ex) credi-ble
- 2. 1音節で発音できる語は割らない。
- ex) strength, sphinx
- 3. 複合語はもとの単語に割る。
- ex) some-thing, book-case
- 4. 接頭辞・語幹・接尾辞に割る。
- ex) dis-like, read-er
- 5. 長母音があればその後と割る。
- ex) fa-ther, mu-sic
- 6. アクセントのある短母音のときは、それに続く子音の後で割る。
- ex) an-gry, im-age
- 7. 二重母音はその後で割る。
- ex) dy-na-mo, si-lent
- 8. 前項の例外的ルールとして語尾 -cial, -cious, -tionなどの場合は、 その前で割る。
- ex) so-cial, de-li-cious
- 9. 三重母音のときは二重母音 + 単母音の形に割る。
- ex) flow-er, vi-o-lent
- 10. 同じ子音字がダブっているときは、ダブリを割る。
- ex) ap-pear, dif-fuse
- 11. 連続2異子音の前と後に母音があれば、その2異子音を割る。
- ex) ac-tive, dip-lo-mat
- 12. 連続3異子音の前と後に母音があるときは、その第1子音で切る。
- ex) chil-dren
- 13. 語尾にの各音も含むものは、その前方の子音を引き取って1音節を形成し、 前方と割る。
- ex) ap-ple, bot-tom, spo-ken
- 14. cr, dr, gr, tr などの連子音は割らない。
- ex) sa-cred, con-gress
- 15. (-r)の綴は普通は前の音節につく.
- ex) co-ral, tor-toise
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