目標と位置付け
[ヒューマンインターフェイス, 人間機械系, 認知, 使いやすさ, 分りやすさ,
インタラクション]
コンピュータを含む機械類が高度化するにつれ,人間と機械の間のギャップが
ますます広がっていく傾向にある.人(ユーザー)が誤操作をしたとき,それを
人のせいと決めつけていないだろうか? たくさんの機能を含む機械を買っても,
使いこなせずにいることが多いのではないだろうか?
本講義では,このようなコンピュータに代表される高度な機械とそのユーザーとの
関係,すなわちヒューマンインターフェイスを主題とする.
それらの機械類の使いやすさと分りやすさを分析し,インターフェイスの基本概念
とあり方を事例研究を通して習得する.認知科学的な観点から,
使いやすいシステムと使いにくいシステムの違いを明らかにしていくと同時に,
ユーザーインターフェイスの評価法,望ましいインターフェイスのデザイン
方法論についても取り上げて行く.
キャンパス内外の具体例に触れるような課題も行う予定である.
ヒューマンインターフェイスの新しいデザインから,未来の新しい
コンピュータのイメージが生まれる,といっても過言ではない.若い諸君の
創造力をできるだけ刺激するような講義をここでは目指したい.
講義内容
(1) インターフェイスの原理と方法論
- ヒューマンインターフェイスとは何か
- 日常物のインターフェイスと使いやすさの基本原則
- 認知的インターフェイスとユーザ中心システム設計
- 認知情報処理モデル
(2) インタラクションの諸要素と設計・評価技法
- メニュー選択方式 vs コマンド言語方式
- 様々な入出力
- ユーザーインターフェイスの評価法
- ユーザーインターフェイスのデザイン法
(3) インタラクティブシステムとインターフェイスの実際
- ウィンドウシステムとビジュアリゼーション
- ハイパーテキストとオンラインマニュアル
- CSCWとエージェント
- 近未来のヒューマンインターフェイス
教科書(☆)・参考書(○)
最初の2つの教科書は,今学期の早いうちに読んでおくこと.
参考書は他にもあるが,授業の進度に合わせて,順次紹介してゆく.
☆: 海保・原田・黒須, 認知的インターフェース, 新曜社, 1991.
☆: ノーマン著, 野島久雄訳, 誰のためのデザイン?,新曜社, 1988.
○: ノーマン著, 佐伯 胖監訳, 人を賢くする道具,新曜社, 1996.
○: B. Laurel編, 人間のためのコンピューター,アジソンウェズレイ,1994.
講義履修上の注意
- 一方的な講義にならないように質問とディスカッションを歓迎する.
- 教科書・参考書を読みこなすことにより,ヒューマンインター
フェイスに関する知識や考え方を十分吸収して欲しい.
- レポート,設計実技,期末テストなど多様な形で評価を行なう.
- 具体的な事例に即してインターフェイスに関する評価法や設計法を
身につけて欲しい.
スケジュール
- 4.13 ヒューマンインターフェイスとは何か
- 4.20 日常物のインターフェイスと使いやすさの基本原則
- 4.27 認知的インターフェイスとユーザ中心システム設計
- 5.11 認知情報処理モデル
- 5.18 畠山卓朗氏(横浜総合リハビリテーションセンター)による特別講義
- 5.25 メニュー選択方式 vs コマンド言語方式
- 5.25 様々な入出力
- 6.01 ユーザーインターフェイスの評価法
- 6.08 ユーザーインターフェイスのデザイン法
- 6.15
増井 俊之氏(ソニーコンピュータサイエンス研究所)による特別講義
- 6.22 ハイパーテキストとオンラインマニュアル
- 6.29 CSCWとエージェント
- 7.06 近未来のヒューマンインターフェイス