メディア環境基盤論

WWWの現状

XMLとSMILについて

現在、HTMLが生まれて初めて大きな変化を迎えようとしている。その二つの流れがXMLとSMILである。SMILについては後のリアルネットワーク社技術部長の桜井氏に説明していただくとして、私はXMLについて簡単な説明を行う。

XML が開発された理由

SGML と無関係な形で HTML が肥大していく現状に対して, SGML コミュニティは強い不安を抱いていた。HTML の仕様を用途に応じて拡張できないことは,ユーザにとって悩みの種であった。これらの問題に対する回答が XML(eXtensible Markup Language)である。

XML の内容

XML は SGML の大幅なサブセットである。SGML は500ページの規格だが, XML はわずかに30ページでしかない。SGML にある機能の内,時代遅れのもの,実装が困難なもの,Internet 上では意味を持たないものはすべて除かれた。 XML の次期拡張は,リンク機能の拡張と スタイル シート である。
XML 文書はすべて SGML 文書なので,既存の SGML 処理システムは容易に XML を処理することができる。SGML にはない利点として,XML 文書インスタンスから DTD を自動生成できるという点があげられる。これは タグの最小化 が XML にはないことに因るものである。

XMLを制定している団体

XMLの制定を行っているのは World Wide Web Consortium(略して W3C)という団体の SGML ワーキンググループである。W3c は WWW についての規定を行うただひとつの団体であり,このワーキンググループのメンバはSGMLコミュニティの主要なメンバとなっている。
W3CはWWWに関わる様々な企業団体の人間も参加しており、メンバーの中にはMicrosoft の Internet Exploler 開発チームのリーダもいる。


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