説明のながれ(ネットワークの知識がない方向け)

(勧誘)
インターネット自動車のデモンストレーションの展示を行なっています。 見ていかれますか?

私たちはインターネット自動車について研究しています。インターネット自動車とは
自動車がインターネットに常時接続できる環境を想定して作っている自動車です。
今日はインターネット自動車を作るための中核の技術であるNetwork Mobilityという
技術のデモ展示を行なっています。

この技術によって自動車にまるでオフィスのようにインターネットに常時接続した状態を
つくり出しています。自動車でオフィスのような環境を実現しているので、乗車する人が
PCやPDAを持ち込めば、まるでオフィスにいる時のようにインターネットに接続できます。
常に動いていることを前提としている自動車に動かないオフィスのような
インターネットの環境をつくり出すのは、少し問題があって工夫が必要です。

問題は自動車が動くことから発生します。自動車が移動中にインターネットに接続するには
無線技術を使うことを想定しています。自動車は連続的にアクセスポイントを切替えながら
進んでいきます。この際、インターネットの特性として、自動車が接続する先のアクセスポイントが
変わると自動車の識別子であるIPアドレスが、変化してしまいます。そうなると、
自動車に搭載されているすべてのコンピュータ、例えば、PC、PDA、ネットワークカメラ、
温度センサーや、ブレーキセンサなどのセンサ類の識別子が変化してしまいます。

アクセスポイントの変更のたびに識別子が変わることは移動しない普通のオフィスでは起こり得ない ことで、かなりの不都合があります。例えば、、
(ストリーミングが行なわれている画面を見せながら)
こちらの動画は、向うの方にあるサーバからデータが送られてきて、それを再生して動いています。
いま、向うのサーバはAというIPアドレスに対してデータを流しています。しかし、
移動後に接続したネットワークではどのようなアドレスになるかわからない状態では、サーバは
どのアドレスにデータを送れば良いかわからなくなってしまいます。

このデモ展示している技術であるNetwork Mobilityという技術を使えば、移動した先の
ネットワークでもAというIPアドレスを使うことができます。
(ストリーミング中にネットワークを移動する)
いま、自動車が移動して無線がアクセスするポイントが変わりました。切替の途中、少しの間、
データが届きませんが、移動した先でも元と同じIPアドレスを使うことができるため、
通信が再開することができます。

このように自動車に搭載されているコンピュータたちは、いつ、どこにいても、変わることのない
一意のIPアドレスという識別子で認識することができます。IPアドレスが不変であることのメリット
として、今日のデモではこのようなものも展示させていただいています。

(家のPCから車載ネットワークカメラの映像を見る)
いま、家にあるPCから自動車に搭載されているカメラにアクセスして映像を見ようとした時に、
アクセスする先の識別子であるIPアドレスが、場所によって変わってしまうとしたら、
どこにアクセスすれば良いかわかりませんよね?または、アクセスする前に、IPアドレスを
教えてもらう作業が必要になります。しかし、Network Mobilityを使っている自動車に
搭載されているコンピュータの識別子は不変のため、容易にアクセスすることができます。

(center01のアプリケーションを見せながら)
またこのようなデモも展示しています。向うにあるサーバが1分毎に車載センサーにアクセスして
温度と湿度のデータをとりに来ます。そのデータをサーバに貯めておいて、PCからアクセスできる
ようにしています。この時、車載センサーにアクセスする際、センサーの識別子であるIPアドレスが
不変なことによってサーバのセンサへのアクセスを容易にしています。

(質問などを受ける)
質問などはこちら

ありがとうございました。よろしければ、こちらをお持ち下さい。
(ハンドアウトなどを渡す)