II. 課程博士のステップ
1.各種条件をクリアする
- 自分の論文リストは、ページ数入りで正確に残しておきましょう。
Proceedings が無い場合は、(CDROMのみ)などと注意書きを入れ、pp. がないことで 不信に思われないようにしましょう。 - 各条件をクリアした日付は、最終審査後の確認書に、正確に記述する必要があるので、日ごろから正確に残しておきましょう。
筆者の場合：
- 外国語受験科目：「英語」（1996年12月入学試験時）
- 技法受験科目：「メディア表現法」（1997年11月の試験時）
- 新規授業科目企画書：
(1)メジャー科目：「インターネット概論」（1998年5月提出の試験時）
(2)マイナー科目：「社会と標準化」（1998年11月提出の試験時）
- 教育体験：「情報処理Is」(1998年春学期:担当村井純）
- アドバイザグループ発足
主査：村井純、副査：鵜野公郎、斎藤信男、徳田英幸
- 大学院セミナー(博士候補判定会議) (1999年6月16日)
主査：村井純、副査：鵜野公郎、斎藤信男、大岩元 - 公聴会 (2000年9月27日)
主査：村井純、副査：鵜野公郎、斉藤信男 - 博士論文審査委員会設置 (2001年2月6日)
主査：斎藤信男、副査：鵜野公郎、國領二郎、村井純 - 最終試験(2001年2月16日)
主査：斎藤信男、副査：鵜野公郎、國領二郎、村井純
2. 大学院セミナー（いわゆる「オフィシャル」）を行なう
- これに合格すると「博士候補」となります。
- 開催２週間前までにA4 10頁ぐらいの研究プロポーザルと、申請をセミナー幹事の教授に提出する。
アドバイザー主査を通して出してもらうことになってるらしいが、本人からだしても大丈夫だった。 - 発表30分、質疑応答15分用の ppt を作る。
- 当日は、発表資料（レジュメ）を用意して配布するのが望ましいらしい。筆者はpptの６枚/page、SOIに関する雑誌・記事のコピー、SOI紹介の紙などを束ねてお茶を濁した。
3. ジャーナル2本、国際1本を準備する
- 特筆すべきことはありませんが、早めに準備するのがもちろんよいでしょう。。そんなこといってもできないものはできないんだよね。。。ぐすん。
- やっぱ常に論文投稿のスケジュールなんかをチェックしておく必要はあるんでしょうね。やっぱ。
- 別刷りは必ず確保すること。結構たくさん使います。
4. 公聴会
- 申請 − 10頁ぐらいのプロポーザル＆ 300文字のアブストを書いて公聴会の２週間前までに提出。
- 準備するもの −
(1)プレゼン資料: 発表45分、質疑応答15分のための発表資料を作成。
(2)参考資料: ジャーナル2本、国際1本、他業績を示す資料（賞をとっていたらそういうものも）を「参考資料」としてバインダにまとめてもっていく。
(3)論文: 公聴会には、本論文はなくてもいいが、あったほうがいいらしい。
(4)その他: 毛の生えた心臓は必需品らしいので、日頃から準備運動をしておくのがよいらしいです。
筆者の場合: 論文と参考資料を三セット持っていき、主査・副査の先生に渡しました。また、10頁のプロポーザルとpptのコピー(6枚/page)を会場参加者分コピーして配布しました。 - 当日は − 必ず誰かにログを取ってもらいましょう。できれば研究のことをよく知っている人に頼むのがよいでしょう。このメモは、今後どこを直せばよいかといったことを決めるのに大切な資料であり、最終審査の時には、具体的に「この指摘にはこうした」といった箇条書きを作るので、ないと大変です。
そして即日結果がわかります - 論文審査委員の決定 − 合格したらアドバイザーグループ(研究指導)は解散となり、論文審査の主査・副査をきちんと決めないといけません。アドバイザーグループの主査とよく相談して、決めましょう。
- 最終審査のアポを取る - 論文審査のメンバーが決定したら、最終審査のアポを取りましょう。junsec さんにお願いするのがよいと思います。必要な時間は1時間〜1時間半ぐらいです。時期は「論文を提出した次の研究科委員会の後」から「合否最終決定の研究科委員会の約20日ぐらい前まで」の間です。先生達のスケジュールはとっても厳しいので、早めにとっておくべし。年度内取得なら12月に入る前にスケジュール調整をはじめましょうぅ！
- 学位審査書類をゲット - また、同じ時期に「学位審査書類一式」を事務窓口でゲットし、気分を盛り上げよう。
5. 主査・副査に論文を渡してレビューしてもらう
- 論文がかけていたらさくさくと先生に見せましょう。(そりゃ、できてりゃさくさく見せるけどさ...。筆者の場合はまったくぎりぎりになってとても迷惑をかけました..)
- 先生は忙しいので、あらかじめアポをとって持っていき、その場で簡単に説明したのち、1週間後ぐらいに結果を聞く。といったサイクルみたいです。
6. 書類と論文を事務に提出 (研究科委員会(1)の2週間までに)
- スケジュールのめやす - ここからのスケジュールがとてもクリティカルなので、注意が必要です。
特に、年度内ぎりぎりで綱渡りをしている人は要注意です。 論文と申請書類一式を事務に提出してから、少なくとも2回の「研究科委員会」が 開催されないと、正式に博士号は取れません。すなわち、たとえば３月の授与式に 間に合おうとすると、２月の研究科委員会で論文審査委員会を発足させ、 すぐさま最終審査を行ない、3月の研究科委員会で承認、というのがぎりぎです。 (ちなみに、2001年は1月の研究科委員会はありませんでした。)
ただし、毎年スケジュールなどが違うので、事務の方とよく確認するのがよいでしょう。 ３月の研究科委員会がたまたまなかったり、最終審査のスケジュールがずれちゃったりすると一発でアウトなのでやはり前述のように 論文は１２月に出すのが吉でしょう..。
また、最終審査は、承認を行なう研究科委員会の、少なくとも２週間以上前には 終わっていないと、いけません。なぜならば２週間前には、主査から大学に「審査確認書」 なるものをださなければならないからです。(図1参照)
図1. 学位審査ぎりぎり綱渡りスケジュール(2000年度SFCの場合)
2003年春授与式プランはこちら（参考） - 提出書類 - さて、大学院ガイドによると、論文審査を開始する研究科委員会の前には特になにも「出せ」とは書いていませんが、学位申請書類一式を2週間前までに出す必要があります。
申請書類は、事務にいくと一式くれますが、webによると「ワープロで書け」とかいてあるので、おそろいの word を作りましたから、ご利用ください。（学位申請書を除く）。
提出先は、α館の事務窓口。大学院コーナーです。
今回提出する書類は、本論文も含めて差し替え可能だそうです。- 学位申請書：1通（これは手書き）
博士(学術)と博士(政策・メディア)のどちらかを書く。主査と確認しましょう(筆者は「政策・メディア」で提出しました)。また、学位申請書には、提出用書類の一覧があり、Web とは異なる部数が表示されていますが、これは、三田仕様なので、無視して、webのほうを信じてよいそうです。 - 主論文（A4）：3部 -- web にあるように、東京楠堂製TK235A4S型ファイル(１つ680円)というとても古臭いタイプのバインダを準備しました。生協でもそんなにおいていないみたいなので、あらかじめゲットしておきましょう。80頁を越える場合は拡張用ビスもいっしょに購入するのを忘れずに。この3冊は、アドバイザーの主査（筆者の場合村井さん）以外の、論文審査委員会の主査・副査の先生３名に事務から自動的に配布されましたので、アドバイザーの主査にはもう1冊別に作って持っていくのが良いみたいです。
宮川さん情報：古臭いバインダは不要になったそうです。普通にうっている紙のバインダでOKとのこと - 主論文要旨（日本語）：１通 -- [ テンプレート (word) ] (1000字以内)
- 主論文要旨（英語）：１通 -- [ テンプレート (word) ] (300語以内)
- 論文目録：１通 -- [ テンプレート (word) ]
真中の「副論文題目」には、本論文といっしょに審査してほしい論文名をリストするので、筆者の場合は空欄としました(おそらく課程博士の場合は該当しないのではないかと思われる。主査と要確認。)。
宮川情報：副論文は空欄のほうがよい
また、参考論文には、とりあえず自分がFirst Author のものはみんな並べてみた。
「冊数」の意味はいまだに不明だが、何も書かなくてもよいみたいです。
なお、論文リストの書き方は、きちんとルールに則って pp. も記入すること。
- 参考論文ファイル：１部
論文目録に一覧した論文の別刷り（なければコピー）、業績を示す書籍類のコピーなどを「参考資料」というバインダにしました(筆者の場合は論文賞などの賞状のコピー、SOIが取り上げられた雑誌のコピーなどもいれ、表紙に目録をつけました。 - 履歴書：1通 -- [ テンプレート (word) ]
卒業、入学の年月日は、大学・学部・年によって異なるそうなので注意が必要だそうです。
いちおう、事務に確認をして記入するのがいいでしょう。
(筆者が確認したうち、皆さんに役に立ちそうな日付: 1997年4月1日入学、2000年3月31日単位取得退学)
また、所定用紙には「最終学歴」と書いてありますが、いちおう学部・修士・博士ともに全部埋めて見ました。
最後に捺印を忘れずに。
- 学位申請書：1通（これは手書き）
- 提出した書類は、junsec さんにも1セット渡しておきましょう。
7. 審査委員会発足 (研究科委員会(1)にて)
- このSTEPは祈って待つだけですね。
- 申請書類をレビューされるようです。筆者の場合、論文目録の一覧の書き方に注意がきました。
ここで指摘された直しの差し替えは、製本論文提出時に差し替えるように、とのことでした。
8. 最終審査
- 論文は事務に提出してから沢山変更していたので、審査委員人数分の論文バインダと、参考資料1冊を持参しました。また、事務に提出した申請書類一式も参考として人数分用意して配布しました。
※事務に提出したものが主査・副査にタイムリーにまわっていない場合も多いので、最終審査には、必ず最新版の論文を人数分各自準備すべし。(2008.2.1 added) - また、最終審査のために、学科がちゃんととおっていますという報告書をアドバイザー主査から他の主査・副査に配ると良いみたいです。筆者は「博士号授与要件についての報告」を準備しました。
※この書類は、「審査確認書」のドラフト版として主査が準備するようになったので、持参の必要はなくなりました。(2008.2.1 added) - 最終審査は、時間なども規定がないみたいですが、筆者の場合は、45分プレゼンをした後、45分ぐらいの質疑応答がありました。プレゼン用にプロジェクターを持参しました。
- プレゼンには、公聴会の後、論文の内容で大きな変更のあった部分(公聴会でのコメント論文レビューの段階でもらったコメントなどに対応して)についての説明を入れること。(指摘の内容:...、変更の内容:...、といったスライド作りました。)
- ログを取ってくれる人がいないので、自分でメモをするのですが、 メモするときには、該当する論文に書き込みをしちゃうのがあとでわかりやすいですが、 同時に、番号、質問した人、質問内容、を別紙にまとめておくと、漏れがなくてよいでしょう。
- 最終審査ででたコメントは、忘れないうちにメモとして作成し、主査あるいはアドバイザー主査にメールしましょう。(土・日をはさむとすっかり忘れるので要注意！)
- 質疑応答の後、外に出されて、結果を待ちます。
- 宮川情報：私のときは,プレゼンはしないで,それまでにいただいたコメントリストの提示と,それぞれにどのように対応するかと言うことを書いたレジュメで済ませました。これは,主査のスタイルによるようですね（私の主査は金子さんでした）。
9. 論文修正
- 最終審査で問題になった個所を主査・副査の先生と相談して、修正し、承認をもらう。直す個所は、最終審査の場で合意を取っておくのがよいと思います。
10. 審査確認書を提出(主査から大学へ：研究科委員会(2)の2週前までに)
- 「博士学位審査確認書」と「論文審査の要旨および担当者」の下書きを先生(junsecさん)に渡すのがよいようです。
- 事務に提出するまでに、タイトル直下の各先生の名前の右側に主査・副査全員の捺印が必要ですので、状況を先生に確認して、確実に事務に提出してもらいましょう！
