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octobre 14, 2010
Justice with Michael Sandel - iTunesU
そんな訳で iTunesU にはまっている最近の私は電車の中でずっと Justice with Michael Sandel を見てました。たまに頷いたり笑ったり傍から見たらおかしな奴だったかもしれません。でも電車の時間が非常に有意義に過ごせました。純粋に面白い。ハーバードで一番履修者数が多いというのも納得しました。考える方法を身につける、という意味で非常にためになる授業でした。こういった授業の特徴なのかもしれないですが、事実があり、判断する基準はいろいろあって、学生の考え、意見を引き出していく、そこに唯一の答えはない、というもので、議論に参加してくれた学生みんなに最後は"Thank you"という。すごいなぁ、と思います。
一番最初のエピソードが一番有名だと思うのですが、
・あなたが乗っているトローリーのブレーキが壊れました。真っすぐ進むと5人の作業員がいてあなたは5人の作業員をひき殺してしまいます。しかし、もう一本道があり、そちらの道を選ぶと1人の作業員しか死にません。あなたならどちらの道を選びますか?
さらにその上で、
・次にあなたは橋の上から下の線路をトローリーが走っているのを見ています。トローリーはブレーキが壊れ、このままいくと5人の作業員をひき殺してしまいます。しかしあなたの隣には、あなたと同じように橋の下を身を乗り出してみている超太った人がおり、この人の背中を少し押せばトローリーは止まり、太っちょの一人しか死にません。あなたならどうしますか?
と問います。
学生が「前者はハンドルを引いて道を変更するのに対して後者は人の背中を押して殺害することだから、後者を選択するのが難しい」と発言すると「じゃあその橋の手すりがハンドルで開くようになってたらどうですか?」と先生が応酬する、とてもユーモア溢れる先生で聞いてて本当に楽しかったです。
前者の問いかけには大体の人が1人しか死なない方を選択する= utilitarian (功利主義)であり、後者で多くの人が自分からは人を殺さない=humanitarian (人道主義)である、等、それぞれのみんなの考えが哲学ではどう捉えられているか、ということを毎回の講義で分かりやすい例示をしながら紹介していきます。ジョンロック、スチュワート・ミル、ベンサム、カント等の哲学者の考え方がどのように構成されていったのか考える糸口になります。学生の発言を受けて、「君のその考え方はロックと一緒だよ」なんて言われると、ちょっとうれしいですよね(笑 しかし、カントの話をしているときには難しくなってきていまいち理解できず聞きながら寝たりしてましたが・・・
ベンサムの死体はオックスフォード大学に今でも保管されていて、「哲学者の死体が世の中にどう貢献できるのかを考えるヒントとなる」というのには、やっぱり哲学者ってちょっと変な人?と思いました。
Michael Sandel 自身は共同体主義者なのだそうですが、愛国心を持つべきかどうなのかという最後の質問については私もいろいろ考えるところがあり(現代社会においては愛国心も大切だけど、それよりも地球を愛する心を持つ必要があるのではないかな、と)、いろいろ考えさせられた全12回の講義でした。
何よりも学生のやり取りが発想豊かで、新しい観点で物事を捉えることができてとても刺激になりました。良い大学に通うことのメリットというのは、一緒に学ぶ仲間が尊敬できる、素晴らしい人たちであるということ(コミュニティづくり)というのも大きなものだと思っています。
Justice with Michael Sandel を観終わってしまったので(クスン)、今は MIT Sloan の Dean's Innovative Leader Series を観ています。
投稿者 funya : octobre 14, 2010 11:59 PM
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